骨軟部肉腫治療バイオマーカーの開発を目的とした網羅的マイクロＲＮＡ解析

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23791674
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 整形外科学
• 研究機関: 独立行政法人国立がん研究センター
• 研究代表者: 中谷 文彦 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00535320)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 骨軟部腫瘍 / バイオマーカー / マイクロＲＮＡ

研究概要

本研究は高悪性度骨軟部肉腫患者の生検検体や血清を用い、発がんや悪性形質維持に大きな役割を持つとして近年注目されているマイクロRNAの網羅的解析およびその機能解析を行うことによって、予後や治療効果を予測する新たなバイオマーカーの開発を行った。主な成果としては、小児･若年成人に好発する高悪性度骨軟部肉腫であるユーイング肉腫においてmiR-34aというマイクロRNAがユーイング肉腫の重要な予後予測因子となりうることを明らかにした。また、ユーイング肉腫患者の初診時血清サンプル中のマイクロRNA解析を行い、ある特定のマイクロRNAがユーイング肉腫患者で多く発現しているという結果を得た。

研究成果

• [雑誌論文] The role of miroRNA for musculo- skeletal cancer (2012)
  • 著者名/発表者名: Nakatani F
  • 雑誌名: Gan To Kagaku Ryoho 巻: 39(3) ページ: 369-72
  • URL: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22619771
• [雑誌論文] miR-34a predicts survival of Ewing's sarcoma patients and directly influences cell chemo-sensitivity and malignancy (2012)
  • 著者名/発表者名: Nakatani F, Ferracin M, Manara MC, Ventura S, Del Monaco V, Ferrari S, Alberghini M, Grilli A, Knuutila S, Schaefer KL, Mattia G, Negrini M, Picci P, Serra M,Scotlandi K
  • 雑誌名: J Pathol 巻: 226(5) ページ: 796-805
  • DOI: 10.1002/path.3007
  • 査読あり
• [学会発表] 網羅的マイクロRNA解析によるユーイング肉腫の予後因子同定と分子標的治療の可能性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中谷文彦
  • 学会等名: 平成25年度日本癌治療学会学術集会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20131024-26
• [学会発表] Ewing肉腫の発がん、悪性形質維持におけるp53 pathwayの役割 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中谷文彦
  • 学会等名: 平成25年度日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20130711-12
• [学会発表] Ewing肉腫における予後因子としてのmiR-34a同定とその機能解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中谷文彦
  • 学会等名: 平成24年度日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20120714-15
• [図書] 悪性軟部腫瘍(手術適応のある肉腫)新臨床腫瘍学日本臨床腫瘍学会編集 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中谷文彦
  • 総ページ数: 494-496
  • 出版者: 南江堂