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2013 年度 実績報告書

グルタレドキシンの酸化還元制御と心筋細胞における抗アポトーシス効果の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23791715
研究機関長崎大学

研究代表者

稲冨 千亜紀  長崎大学, 大学病院, 助教 (20508444)

キーワード酸化ストレス / 心筋保護 / 循環器・高血圧
研究概要

グルタレドキシンの抗アポトーシス作用の機序の解明
虚血性心疾患において酸化ストレスによるアポトーシスの誘導がその病態の進展に関与していることが示唆されている。グルタレドキシン(GRX)は生体においてタンパク質の遊離システイン基を酸化ストレスから保護する内在性抗酸化機構の一つであることが知られている。また、一酸化窒素(NO)によるタンパク質の遊離システイン基のS-ニトロシル化は酸化還元依存性のシグナル伝達の構成要素であると認識されており、NOがタンパク質の遊離システイン基のS-ニトロシル化と不活性化を引き起こし、様々な病因に関与することが示唆されている。
GRXがNOによるPKBのS-ニトロシル化を抑制することで抗アポトーシス効果を発揮する可能性を検討することを目的として、またglyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(GAPDH)がNOによるS-ニトロシル化で核移行しアポトーシスを引き起こすことが知られていることから、前段階の実験としてラット心筋細胞H9c2のコントロール細胞(H9c2-control)とGRX過剰発現細胞(H9c2-GRX)を用いて、GRXがNOによるGAPDHのS-ニトロシル化を抑制することでアポトーシスを抑制している可能性を明らかにしてきた。さらに、H9c2-controlとH9c2-GRXで100μMの過酸化水素による酸化ストレス下でのGAPDH活性を比較したところ、H9c2-controlではGAPDHが時間依存性に著明に不活性化されているのに対し、H9c2-GRXでは活性低下が抑制されていた。今後はNO刺激によるH9c2-controlとH9c2-GRXでのGAPDH活性を比較し、PKBのS-ニトロシル化による不活性化とGRXの酸化還元制御との関連の検討も含め、GRXの抗アポトーシス作用の機序を明らかにしていく。

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公開日: 2015-05-28  

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