研究課題/領域番号 |
23791719
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
名和 由布子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (90586794)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 遺伝子 / 静脈麻酔薬 / GABA受容体 / 遺伝子多型 / 入眠 |
研究概要 |
【諸言】麻酔薬の作用機序の解明は麻酔の安全性の向上や副作用の軽減,ひいては患者が享受する手術医療の質の向上に繋がるので重要な研究課題である.本研究では頻用されている全身麻酔薬プロポフォールによる意識消失の個人差の機序に,GABAA受容体β3サブユニットをコードするGABRB3遺伝子の一塩基多型(SNPs)がどのように影響を及ぼすかを検討して,麻酔薬の作用機序の一端を解明するものである.本研究ではまず麻酔入眠時のプロポフォールの予測脳内濃度との関連を調べた.【方法と結果】GABRB3遺伝子のcoding領域のアミノ酸非同義SNPs7ヶ所について39人の手術患者で調べた.調べたSNPsはrs78196007,rs41307112,rs75397216,rs72708067,rs34489220,rs77416943,rs76962261であるがいずれも日本人で変異がなかった.次にHapMapデータベースの日本人のデータのうちマイナーアリル頻度が高い3つのSNPs,rs2114217,rs11632969,rs718304について同じ39人の手術患者で検討した.しかしタイピング結果を入眠濃度と比較したが関連は見いだせなかった.【今年度の総括】予想した10ヶ所のSNPsは入眠濃度との関連はなかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
臨床の業務が多忙で予定より実験時間が取れなかった.
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今後の研究の推進方策 |
標的とするSNPsの選択を再考する必要がある.またGABRB3遺伝子だけではなく他のGABA受容体関連遺伝子群の遺伝子多型を次世代シークエンサで決定する方がいいかもしれない.
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次年度の研究費の使用計画 |
次世代シークエンサの試薬,消耗品を購入する.
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