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2012 年度 実績報告書

泌尿器がんにおけるEBAG9発現がもたらす微小環境変化と腫瘍増殖メカニズムの関係

研究課題

研究課題/領域番号 23791783
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

宮崎 利明  埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (50589075)

キーワードEBAG9 / Cancer / microenvironment / tumor immunity
研究概要

EBAG9 (estrogen receptor-binding fragment-associated antigen 9)は性ホルモン応答遺伝子として同定された。さらにEBAG9の発現は前立腺がん、腎がんなどをはじめとする複数のがんにおいて、進行度と相関し予後予測因子となることが明らかになっている。がん細胞におけるEBAG9の作用として、がん細胞の免疫系からの回避に関与していると考えられている。一方で、CD8+ T細胞において発現するEBAG9は、グランザイムなどの細胞外放出を抑制し、細胞傷害活性を負に調節することが知られている。このようにEBAG9は、宿主側からもがん細胞に対して作用すると考えられているがそのメカニズムは不明な点が多い。本研究では、Ebag9ノックアウトマウスにがん細胞を移植して腫瘍を作製し、宿主側におけるEBAG9の役割をin vivoで解明することを目的とした。始めに、マウス膀胱がん細胞を、Ebag9ノックアウトマウスまたは正常マウスの皮下に移植し腫瘍増殖を比較したところ、Ebag9ノックアウトマウスにおいて腫瘍増殖が抑制されることが明らかになった。また、がん細胞の転移について解析したところ、肺への転移数が正常マウスと比べてEbag9ノックアウトマウスにおいて減少していることが判明した。形成された腫瘍内におけるCD8陽性細胞、CD3陽性細胞、CD4陽性細胞の数を免疫染色法にて定量したところ、Ebag9ノックアウトマウスに作製された腫瘍内において、これらT細胞の浸潤が増大していることが示された。また、Ebag9ノックアウトマウスに作製された腫瘍において免疫関連因子の発現を定量的PCR法によって解析した。本研究により、EBAG9は宿主側の免疫反応を制御することによりがん細胞の増殖と転移に関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 前立腺がんにおいて抗アンドロゲン薬反応性に関わる新規遺伝子群の機能的スクリーニング2013

    • 著者名/発表者名
      丸山 洋二郎
    • 学会等名
      第86回 日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      仙台国際センター (仙台市)
    • 年月日
      20130425-20130425
  • [学会発表] 宿主側のEBAG9欠損は腫瘍免疫の増強を介してin vivoでの 泌尿器がん腫瘍増殖を抑制する2013

    • 著者名/発表者名
      宮崎 利明
    • 学会等名
      第13回 関東ホルモンと癌研究会
    • 発表場所
      高崎ビューホテル (高崎市)
    • 年月日
      20130202-20130202
  • [学会発表] 膀胱がん増殖制御におけるEBAG9の役割2012

    • 著者名/発表者名
      宮崎 利明
    • 学会等名
      第10回 RCGMフロンティア国際シンポジウム
    • 発表場所
      埼玉医科大学日高キャンパス 創立30周年記念講堂 (日高市)
    • 年月日
      20121102-20121103

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公開日: 2014-07-24  

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