• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

精子発生における栄養代謝の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23791793
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

深澤 元晶  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (70387728)

キーワード栄養代謝 / 精子発生
研究概要

目的:精上皮は、Sertoli細胞が形成する精巣血液関門によって血液から栄養的に隔離された特殊環境である。ここにおける栄養代謝は主に解糖系に依存すると言われるが、栄養代謝の全体像は未だ不明である。過去の断片的な知見から、精上皮においては、精細胞とSertoli細胞からなる微小栄養環境が成立しており、精細胞における不完全な栄養代謝系が補完されていると考えられる。本研究は、精上皮における栄養代謝を脂肪酸β酸化系を中心に解析し、栄養代謝と量的・質的な精子産生能との関係を解き明かす。
計画:全体としては、まずSertoli細胞および精細胞における栄養代謝の全体像を記載し、次に栄養代謝を操作することにより精子形成に現れる影響を解析する。本年度は、Sertoli細胞および精細胞を単離し、siRNAによるRNAiにより栄養代謝系に介入することを試みた。
成果:Sertoli細胞については、研究協力者・臼田信光の協力の下、ほぼ純粋な単離法および培養法が確立できた。これを初代培養細胞とし、栄養代謝酵素の遺伝子発現および蛋白を網羅的に定量するとともに、研究協力者・山口清次の協力の下、in vitroプローブアッセイによる脂肪酸代謝能の測定が完了した。これにより、Sertoli細胞における脂肪酸β酸化能およびケトン体代謝能の存在を証明できた。またRNAiに関しては、前実験としてSertoli細胞と同様に脂肪酸β酸化能の存在が確認され、かつ増殖が容易な線維芽細胞を用いて、siRNAの標的遺伝子およびその配列部位を検討した。その結果、中鎖脂肪酸デヒドロゲナーゼ(MCAD)においてその遺伝子発現を1/10程度に抑制しうる配列を決定できたので、今後の研究につなげたい。
これらの結果は、精細管内における栄養代謝機構について新たな知見を提示できると考える。現在論文として発表準備中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Expression of 3β-hydroxysteroid dehydrogenase (hsd3b), star and ad4bp/sf-1 during gonadal development in medaka (Oryzias latipes).2012

    • 著者名/発表者名
      Nakamoto M 他
    • 雑誌名

      Gen Comp Endocrinol

      巻: 176(2) ページ: 222-30

    • DOI

      10.1016/j.ygcen.2012.01.019

    • 査読あり
  • [学会発表] ミトコンドリア脂肪酸β酸化系酵素の初代培養細胞における免疫組織化学とin vitro probe assayによる解析2013

    • 著者名/発表者名
      厚沢季美江、松澤綾美、深澤元晶、古居みどり、山口清次、臼田信光
    • 学会等名
      第118回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      香川県高松市
    • 年月日
      20130328-20130328
  • [学会発表] 培養Sertoli細胞の免疫組織化学2012

    • 著者名/発表者名
      深澤元晶
    • 学会等名
      第72回日本解剖学会中部支部学術集会
    • 発表場所
      岐阜県岐阜市
    • 年月日
      2012-10-13
  • [備考] 藤田保健衛生大学医学部 解剖学II

    • URL

      http://www.fujita-hu.ac.jp/~hnagashi/KDB/open/100012.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi