ヒトCDHの検討で、生存群の羊水中ラメラ体数は死亡群に比し、有意(P < 0.01)に低値を示した。ratにおいてもCDH群では、肺重量(p<0.001)、ラメラ体数(p<0.001)ともに有意に低値であり、相関関係も認めた。また胎仔肺組織でのABCA3発現につきウエスタンブロットで検討したが、有意差を認めなかった。CDHモデルにおける薬剤投与による検討では、塩酸ピルフェニドン(ピレスパ)群、柴朴湯群それぞれで肺重量・ラメラ体数に明らかな肺低形成予防効果は認めなかった。羊水中ラメラ体数は、横隔膜ヘルニアにおける肺低形成の程度を予測する指標として有用であることが分かった。
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