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2012 年度 実績報告書

胎盤特異的転写因子GCMa/1の機能制御におけるPKCの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23791858
研究機関金城学院大学

研究代表者

安井 裕子  金城学院大学, 付置研究所, その他 (80434554)

キーワードGCM / 胎盤
研究概要

近年、protein kinase C(PKC)およびmitogen-activated protein kinase kinase (MEK)/extracellular signal-regulated kinase (ERK)依存的なシグナルの活性化により、栄養膜幹細胞から合胞体栄養膜細胞のへ分化を促進することが報告された。この分化にGCMaが必須の因子であることが知られているが、これらのシグナルがGCMaの機能制御に及ぼす影響については未だ報告されていない。そこで、本研究ではGCMaの機能制御におけるPKC依存的なシグナルの役割の解明を目的とした。その結果、PKCおよびMEK依存的なシグナルを介して、GCMaの分解系が促進される可能性が明らかになった。またこの過程でGCMaのリン酸化レベルが増加することを明らかにし、GCMaの328、378および383番目のセリン残基がリン酸化されることを見出した。このリン酸化のGCMaの発現や機能制御への関与を調べたところ、GCMaのユビキチン化レベルの増加による分解促進および転写活性化能の促進に働いていることを見出した。以上の結果から、GCMaはPKCおよびMEK/ERK依存的にリン酸化され、GCMaの分解および転写活性が促進されることが示唆され、PKC依存的なシグナルは相反する作用が同時に生じることによりGCMaの活性の上限を設定する役割を担っている可能性が考えられた。GCMaの機能異常は、胎盤の形成不全が原因で生じる妊娠高血圧症候群や子宮内発育不全などの疾患との関連している可能性が考えられており、本研究の成果はこれらの疾患の原因究明および治療法の開発に貢献できるものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Development of novel rat model for high-fat and high-cholesterol diet-induced steatohepatitis and severe fibrosis progression in SHRSP5/Dmcr2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Kitamori, Hisao Naito, Hazuki Tamada, Miya Kobayashi, Daisuke Miyazawa, Yuko Yasui, Kunihiro Sonoda, Satoru Tsuchikura, Naomi Yasui, Katsumi Ikeda, Yukio Yamori, Tamie Nakajima
    • 雑誌名

      Environmental Health and Preventive Medicine

      巻: 17 ページ: 173-182

    • DOI

      10.1007/s12199-011-0235-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] PMA-induced GCMa phosphorylation stimulates its transcriptional activity and degradation2012

    • 著者名/発表者名
      Yuko Yasui, Daisuke Miyazawa, Hiroshi Ueda, Katsuya Sato, Yukio Kitade, Kazuyo Yamada
    • 雑誌名

      Biomedical Research

      巻: 33 ページ: 217-224

    • DOI

      10.1128/mBio.00410-12

    • 査読あり
  • [学会発表] 菜種(カノーラ)油摂取が脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)の病態悪化を促進する機序

    • 著者名/発表者名
      小野田早恵、内藤由紀子、立花滋博、河村さやか、大原直樹、吉川真衣、新美まどか、川口真帆、宮澤大介、安井裕子、山田和代、奥山治美
    • 学会等名
      日本毒性学会年会
    • 発表場所
      仙台国際センター
  • [学会発表] 異なる種類の高脂肪食がラット褐色脂肪組織の生化学指標に及ぼす影響

    • 著者名/発表者名
      山田英里、津島宏美、森(河辺)真由美、宮澤大介、安井裕子、奥山治美、山田和代
    • 学会等名
      日本脂質栄養学会 第21回大会
    • 発表場所
      麻布大学 神奈川県

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公開日: 2014-07-24  

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