短期間の高用量アレルゲン投与が可能でかつアナフィラキシーのリスクの少ない新規免疫寛容剤(スギ花粉症蛋白-ガラクトマンナン)を用いてスギ花粉症に対するその有効性と安全性を検討した。花粉飛散期約1か月前から約2か月間の短期間経口免疫療法を受けた群では、従来の薬物治療群と比較して症状、薬物使用量が軽減した。また治療後の次年度の花粉飛散期においてもその効果は持続した。安全性についても命に危険を及ぼす副作用は認めなかった。 以上の結果よりスギ花粉症蛋白-ガラクトマンナンを用いた経口免疫療法は、利便性が良く、早期に比較的安全に症状を緩和できるためスギ花粉症に対する治療の一つの選択肢になりえると考えられた。
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