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2012 年度 実施状況報告書

3次元眼球運動解析と臨床評価

研究課題

研究課題/領域番号 23791987
研究機関岡山大学

研究代表者

濱崎 一郎  岡山大学, 大学病院, 助教 (50600532)

キーワード斜視 / 眼球運動測定 / 3次元画像解析
研究概要

斜視患者の眼位・眼球運動を測定できる3次元(水平、垂直、回旋成分)のビデオ画像解析システムの開発を行い、改良を繰り返している。頸眼反射の影響を最小限にするために可能な限りの装置の軽量化が重要である。軽量(47g)で瞳孔間距離を任意に調節可能な万能検眼鏡(ハセガワ・ビコー, JAPAN)に軽量(109g)で秒間60フレームでカラーの高画質(FX 1,920×1,080ピクセル, 60i)録画可能なデジタルスチルカメラDSC-TX55(SONY, JAPAN)を片眼づつにそれぞれ2台搭載し、高解像度プロジェクターVPL-VW90ES(SONY, JAPAN)によって映しだされた光源目標を被験者の眼がハーフミラーを通して固視可能な測定装置の開発・改良を引き続き行っている。
装置の開発と並行して解析用ソフトウェアであるMATLAB(Mathworks, U.S.A.)を用いて、撮像した動画から1枚の画像(1フレーム)を抽出し、一連の画像を連続して解析することで眼球運動を測定できるプログラムの開発・改良を行った。精度の高い測定にするため1ピクセルの濃淡からも位置を判定する補正プログラム、光源の角膜反射のアーチファクトの影響による測定誤差を最小限にするような補正プログラムを組み込んだ。
上記の3次元眼球運動ビデオ画像解析システムを用いて、健常者に対して撮影を試み、精度の高い測定できるように改良を繰り返している。最近まで、眼球に反射する照明によるアーチファクトの軽減、虹彩紋理の明確化が問題となっていたが、超小型高輝度白色LEDを用いることでこれらの点は改良されると考えられる。上記システムの測定に関する研究を遂行するにあたり当院の倫理委員会に申請し許可を得ている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

3次元眼球運動ビデオ画像解析システムのハード面、ソフト面両方においての開発が予想より困難であった。本年度は正常者および斜視患者を対象に測定を行い、臨床に応用できる状態にする予定であったが、次年度に持ち越しとなった。ただ、3次元眼球運動ビデオ画像解析システムは完成に近づいており、現在、軽量の超小型高輝度白色LEDを2個搭載し、虹彩紋理を含めた画像を解像度の高い状態で撮像できるようになり、健常者および斜視患者のデータを集める段階まできている。

今後の研究の推進方策

3次元眼球運動ビデオ画像解析システムの開発・改良を進める。正常者を対象に計測システムの精度を明らかにし、臨床に応用できる状態にする。
斜視患者の眼位・眼球運動の3次元のビデオ画像解析
1)斜視患者における本測定値と臨床で測定された値と比較・評価
2)斜視治療(手術)前後で本測定値と臨床で測定された値と比較・評価
を今後に行う予定である。この結果を第118回日本眼科学会総会およびARVO2014にて発表し、論文にまとめる予定である。

次年度の研究費の使用計画

3次元眼球運動ビデオ画像解析システム開発・改良に関わる部品、レーザーポインター、ハーフミラー、LED照明、ネジ等細かい部品を改良や追加装備の必要に応じて購入する予定である。また、装置が軽量であり、壊れやすい材質であるため、予備の測定装置を用意する予定である。動画データ記憶媒体、斜視関係図書の追加購入、調査・研究・成果発表旅費、論文校閲費用等に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 岡山大学病院 眼科学教室

    • URL

      http://www.okayama-u.ac.jp/user/opth/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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