研究課題/領域番号 |
23792001
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
後関 利明 北里大学, 医学部, 助教 (30458799)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 斜視 / 眼位 / アンケート |
研究概要 |
眼科疲労や身体的な疲労の原因となりうる眼位(眼の位置)異常を精査することを目的として、眼科受診が必要な人を特定するための自記式質問票を開発することが本研究の目的である。本研究は2カ年計画であるが、初年度における当該年度は主に眼位異常に対する自記式質問票の開発を行った。研究計画段階では開発する質問票の質問総数を10~20問程度と想定していたが、過去に開発・使用されている弱視と斜視を検出する質問票を参考にし、本研究において開発中の質問票の改訂を行った。臨床の場で眼位異常の患者の診察をするにあたり質問項目を検討し、妥当性の精査を行った。最終的には質問票の改定は、主観的指標と客観的指標の両面で構成した内容のものを24問とした。また研究2カ年目に、病院の定期健康診断において一般成人を対象として視能訓練士による眼位検査と立体視検査を行う計画であるが、ヒトを対象とする研究であるため、北里大学医学部病院B倫理委員会に諮り、倫理的配慮のもとに本研究が行われることを確認した。この倫理的配慮には、被験者の保護、プライバシーの保護、被験者の同意を得ることなどが含まれている。病院の定期健康診断の際に被験者による自記式質問票の回答及び視能訓練士による眼位検査・立体視検査を行うため、健康診断を実施する健康管理センターと本研究を円滑に進めるための事前の打ち合わせを行った。開発した質問票の臨床での活用を念頭に置き、自記式質問票の被験者への負担の軽減などを目的にシミュレーションを繰り返し行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は2カ年計画であるが、初年度においては主に眼位異常に対する自記式質問票の開発を行った。研究計画段階では初年度後半にパイロット調査を行い、その結果をもとに質問項目の精査を行う計画であったが、臨床で眼位異常の患者の診察により質問項目を検討、精査を行い、質問票の改良を重ねた。また本年度前半において、倫理委員会の助言を得、倫理的配慮のもとに本研究が行われることを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度前半に病院職員を対象とした定期健康診断があり、その際に本研究のために開発した質問票への回答及び視能訓練士による眼位検査・立体視検査を行う予定である。検査後引き続き質問票の回答及び検査結果のデータの解析を行い、集団におけるスクリーニングの場での使用を想定した有効性を検討する。次年度後半には本研究の研究成果をとりまとめ発表する予定であり、今後の研究に繋げるため、質問票の英語化も検討中である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費は、開発した質問票の印刷費用及び質問票の回答及び眼位検査・立体視検査を行う視能訓練士や検査補助者への謝金を予定している。また、検査結果を解析するために実験補助員を雇用する予定である。他、研究代表者が本研究に関連する学会発表を行う予定であるため、学会参加のための費用を支出する予定である。
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