研究課題
ベーチェット病、サルコイドーシス、Vogt-小柳-原田病のCD4 T細胞における補助シグナル分子の発現を比較検討したところ、CD4T細胞上のICOS、OX40、4-1BBが有意に健常人と比較して上昇していた。また、ベーチェット病患者については抗TNF-α抗体投与前後、サルコイドーシスおよびVogt-小柳-原田病について副腎皮質ステロイド薬の全身投与前後における補助シグナル分子の発現を比較検討したところ、治療により発現は低下していた(投稿中)。分離したCD4陽性T細胞とCD14陽性細胞をCon Aによる刺激後、活動期および寛解期に発現の高かったICOSとOX40について阻害する抗体とアイソタイプコントロール抗体を培養系に添加した後、共培養し、[3H]ThymidineによるT細胞増殖反応を検討した結果、IFN-γなどのTh1サイトカインやIL-17などのTh17サイトカインが低下していた。さらに、このような液性因子を測定している中で、ぶどう膜炎との鑑別が難しい眼内リンパ腫においてTh1細胞分化に関わるIFNγ、T細胞の遊走に関連したIP-10、炎症に関わるIL-6など多くの液性因子が眼内リンパ腫と比較して上昇していたため、眼内リンパ腫との鑑別に有用なマーカーであることを発見した(Usui Y et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2012:53:5395-402)。また、マウス網膜色素上皮細胞に抑制性補助シグナル分子が発現し、成熟樹状細胞の活性化を抑制する可能性も東京医科歯科大学眼科杉田直講師らとの共同研究により見出した(Sugita S, Usui Y, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. in press)。
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Invest Ophthalmol Vis Sci
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