研究課題/領域番号 |
23792023
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
城 信雄 関西医科大学, 医学部, 講師 (50411533)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | アディポサイトカイン |
研究概要 |
糖尿病網膜症患者におけるアディポサイトカインの発現について、最初に検討している。糖尿病患者の血液を採取し、ELISA法を用いて、アディポネクチン、レプチン、レジスチン、TNFα、MCP-1の濃度を測定した。これらを網膜症の活動性、増殖変化の進展(採取後の増殖変化の有無)との相関を検討している。また、硝子体手術時に硝子体を採取し、ELISA法にて、硝子体内のアディポサイトカインの濃度を測定を試みている。手術時に得られる硝子体サンプルが微量のため、適切に測定ができず、現在、サンプルの精製方法を検討している。実験動物を用いた研究に関しては、現在モデル動物を作成している段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
糖尿病網膜症患者におけるアディポサイトカインの発現については、局所での発現を検討するために、手術時の硝子体サンプルを使用しているが、サンプル自体が微量のため発現量を正確には検討できていない。これらのサンプルの精製法を再検討している。また、実験モデル動物の確立も遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
硝子体サンプルから精製する方法を確立し糖尿病網膜症患者におけるアディポサイトカインの発現については、局所での発現を検討進める。動物実験モデルとして、引き続きストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットを作成していくが、新たにVEGF165をラット硝子体内に注入し、VEGF誘発網膜血管障害モデルを作成し、このモデルに対して、アディポネクチン投与とコントロールペプチドの腹腔内投与それぞれ行い、網膜血管障害に対するアディポネクチンの作用を検討する。これらの実験動物に対し、チアゾリジン誘導体としてのピオグリタゾン投与を行い、、チアゾリジン誘導体による血中アディポネクチンの上昇を誘導する。ピオグリタゾン投与群と非投与群において網膜血管内皮細胞への白血球の接着、血管透過性、接着因子の発現について比較する。抑制効果が確認された場合、抗アディポネクチン抗体の投与を行い、抑制効果が消失するか検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は主に動物実験モデルを用いた検討が必要である。特にストレプトゾトシン誘発糖尿病ラット、VEGF165誘発網膜血管障害モデルでは、薬品を多く使用する予定である。またチアゾリジン誘導体のピオグリタゾンを使用し、アディポネクチンの血中濃度を上昇させる動物作成を予定しており、この実験モデルにも費用を使用する予定である。アディポネクチンの網膜血管障害の抑制効果は網膜血管内皮細胞への白血球の接着、血管透過性、接着因子の発現について比較する予定であり、これらの検討にも薬品を使用する予定である。
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