レチノイン酸は胚発生において重要な機能を担う。その分解酵素であるCYP26はレチノイン酸濃度勾配を胚の各組織に生じさせ、様々な器官のパターニングを制御している。しかしながら生後の組織レチノイン酸濃度分布については明らかにされていない。 我々はCyp26b1が特異的に軟骨細胞で欠失しているCyp26b1 cKOマウスの解析から、増殖軟骨細胞の分裂が減少することで成長板が早期閉鎖を起こすことを明らかにした。またCyp26b1 cKOマウスにビタミンA欠乏食を与えることで表現型が軽減することを確認した。これらより生後の成長板増殖軟骨細胞においてレチノイン酸が重要な役割をはたしていることを明らかにした。
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