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2012 年度 実績報告書

骨髄間葉系幹細胞移植による異所性骨形成モデルを用いた骨形成関連細胞の系譜解析

研究課題

研究課題/領域番号 23792066
研究機関久留米大学

研究代表者

田上 隆一郎  久留米大学, 医学部, 助教 (40597457)

キーワード骨再生 / 骨髄間質細胞 / 幹細胞 / 線維芽細胞
研究概要

研究目的;本研究は骨形成に関与する細胞種を、GFPをリポーター分子として利用することで組織化学的に同定し、形態形成や再生過程における骨周辺の細胞の動態および分化誘導等の細胞相互作用を解明することを目的として遂行した。
研究実施計画;初年度は恒常的に緑色蛍光を発現するグリーンラットの間葉系幹細胞を用いた異所性骨形成モデルの確立、および同骨構成細胞の動態の観察を施行した。最終年度は、同細胞の起源について線維芽細胞を用いて検証した。
研究内容と成果;異所性骨モデルは、グリーンラット由来の骨髄間質細胞を採取し培養後、別のラット背側皮下に移植して作成した。異所性骨は約8:2の割合でドナー由来細胞とレシピエント由来細胞に構成されていた(Tanoue R et al., 2012)。皮下組織に異所性骨を作成することは、既存骨からの影響を排除できるという点から、骨形成における研究の中でも位置づけは高い。最終年度は、同骨を構成する細胞のうち、レシピエント由来骨細胞はレシピエント組織のどの部位に由来しているかを調べた。移植細胞に移植予定部位より採取したGFP陽性の線維芽細胞とGFP陰性の間葉系幹細胞を混ぜて用いたところ、GFP陽性の骨細胞を異所性骨の中に確認できた(Tanoue R et al., 2013 in press)。骨組織は間葉系由来の細胞によって構成されるという過去の報告を蛍光プローブを用いて直接的に証明できたことは意義深い。また、μCTを用いて骨密度、透過型電子顕微鏡およびFIB/SEMを用いて骨細胞間のネットワークを観察したところ、同異所性骨が正常骨同様の組織であることも証明できた。これらの論文報告は移植を含めた骨再生医療においても重要な知見になり得ると考えられる。初年度同様,最終年度も動物購入や上記機器の使用,学術セミナーへの参加,および論文作成のために研究費を費やした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Bone marrow stromal cells can cause subcutaneous fibroblasts to differentiate into osteocytes in a physically stable spatial microenvironment in rats2013

    • 著者名/発表者名
      Ryuichiro Tanoue
    • 雑誌名

      Acta Histochemica

      巻: - ページ: -

    • DOI

      doi:pii:S0065-1281(12)00171-7.10.1016/j.acthis.2012.11.007.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 副甲状腺ホルモンの間歇的投与がラット皮下異所性骨モデルに与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      田上 隆一郎
    • 雑誌名

      久留米医学会雑誌

      巻: Vol.76 No.1・2 ページ: p34-41

    • 査読あり
  • [学会発表] FIB/SEMトモグラフィーを用いた脱灰骨および未脱灰骨の微細構造の比較2012

    • 著者名/発表者名
      田上 隆一郎
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会 第68回学術講演会
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      20120514-20120516
  • [備考] 久留米大学医学部 解剖学講座 (顕微解剖・生体形成部門)

    • URL

      http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/anat2/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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