各グループとも経過中、低血圧や血清乳酸値の上昇は認めなかった。TFの投与量に依存して血小板数や凝固線溶系データの悪化を認めた。α2-plasmininhibitorはhighdose群で有為に低下していた。フィブリノゲン分解産物はTFの投与量に比例して増加していた。plasmin-α2-plasmininhibitorcomplexも増加していた。大量のTFは組織低灌流を伴わないフィブリン分解とフィブリノゲン分解を伴ったDICを引き起こしている。α2-plasmininhibitorの減少とplasminの増加が、TF投与による線溶亢進型DICの主な原因と考えられる。
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