ヒト舌癌細胞株における Sprouty/Spred ファミリーの発現を調べたところ、Sprouty2,4 と Spred1 の発現が強く、それぞれが MAPK 経路を介して発現が誘導されていた。なかでも Sprouty2 は舌癌細胞株において EGF および FGF 刺激による MAPK 経路の活性化を抑制するのみでなく、さらに別の癌増殖シグナルとして知られる TGF-β ス-パーファミリー刺激による Smad 1/5/8 の活性化を抑制する結果を得た。 また、癌細胞における血管上皮増殖因子(VEGF) の発現を抑制することが示され、癌の増殖のみならず転移機構の抑制に関わる可能性が示唆された。
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