研究課題
作製した高発現ヒトCR2-Fc発現ベクターをCHO細胞に遺伝子導入し、ヒトCR2-Fc高発現CHO細胞作製した。高発現株をクローニングにより選別した後、ヒトCR2-Fc高発現CHO細胞の大量培養を行い、培養上清を回収し、Hitap-rProtein AカラムにてヒトCR2-Fcを精製した。また、昨年までにセツキシマブが弱い補体活性可能を持つことを明らかにしたが、次にヒトCR2-Fcがセツキシマブによる補体活性化を増強するかどうかを検討した。まず、精製したヒトCR2-Fcが、セツキシマブを血清存在下において口腔癌細胞に結合することができるかどうか、口腔癌細胞株HSC4細胞を用いて調べたところ、ヒトCR2-Fcは補体成分C3が沈着したHSC4細胞に結合することができた。次に、ヒトCR2-Fcがセツキシマブの補体活性可能を増強するかどうかを補体成分C3の沈着で確認したところ、ヒトCR2-Fcを感作させたサンプルの方がコントロールと比較して、HSC4細胞上のC3沈着量が多く、補体活性の増強が見られた。さらに、補体による細胞障害活性は、セツキシマブ存在下でヒトCR2-Fcを感作させたサンプルの方がさせなかったものと比較して高かった。以上の結果より、ヒトCR2-Fcはヒト型モノクローナル抗体セツキシマブの口腔癌細胞に対する補体依存性の細胞障害を増強することをin vitroの実験系で明らかにした。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)
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