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2013 年度 実績報告書

人工バイオ微小環境を利用した癌細胞転移能の動的評価系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23792151
研究機関東京歯科大学

研究代表者

國分 克寿  東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90535808)

キーワードEpCAM / ファージディスプレイ / 循環癌細胞
研究概要

上皮性細胞接着分子(EpCAM)は細胞表面に局在する糖タンパク質で、循環癌細胞(CTC)のマーカータンパク質として利用されており、最近の研究では、EpCAM 抗体を用いたCTC分離デバイスの開発が報告されている。本研究では、抗体をマーカータンパク質に結合する人工ペプチドに置き換えることで、捕捉したCTCを生体内に近いインタクトな状態で回収し、その機能解析が可能になると考えた。
本年度は、昨年度までにファージディスプレイを用いて取得したEpCAM結合ペプチドEp114の機能解析(in vitro)を行った。ファージに提示されたEp114は、これまでに取得されたEpCAM結合ペプチドのEp301やEp133と比較し、約15倍の結合能力があった。蛍光標識合成Ep114ペプチドと精製EpCAMを用い、蛍光偏光解消法でKdを測定したところ、Kdの値は0.5-2.5nMで、Ep114ペプチドはEpCAMに対して強い結合能を持つことが分かった。また、Ep301やEp133では、2つのCys間のS-S結合を酸化処理により積極的に形成しなければ十分な結合力が得られなかったが、Ep114はすぐに酸化されるため、積極的に-S-S-結合を形成させる必要がないことも分かった。FITCラベルしたEp114を用いて、EpCAM高発現細胞への結合を調べたところ、Ep114の細胞への結合が確認され、Ep114ペプチドのCysをSerに変えた変異体では細胞への結合が認められなかったことから、得られた配列がEpCAM発現細胞への結合に有効であることが示唆された。また、Ep114のアラニンスキャニングを行い、結合に有効なアミノ酸残基の同定も行った。以上の結果より、EpCAMに対して強い結合能をもつEp114ペプチドの取得に成功した。

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公開日: 2015-05-28  

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