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2012 年度 実績報告書

ナノバブルを応用した新しい根管洗浄システムの開発とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 23792163
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

辺見 浩一  東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (80586389)

キーワード根管洗浄 / ナノバブル / 次亜塩素酸ナトリウム溶液 / 超音波 / Enterococcus Faecalis / 透過型電子顕微鏡
研究概要

本研究の目的は、歯内療法における根管洗浄において、ナノバブルと超音波を低濃度次亜塩素酸ナトリウム溶液に併用することで、安全で最大の殺菌効果のある洗浄法を開発することである。次亜塩素酸ナトリウム溶液は非特異的な殺菌効果を有するが、現在使用されている6%の次亜塩素酸ナトリウム溶液は、根管外にリークした場合に重篤な組織損傷を惹起しうる。そのため、組織損傷を起こさない濃度で十分な殺菌効果を得るための手法の確立が求められている。平成23年度において、マウスの口腔粘膜にて組織損傷をほとんど起こさない次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度の検討を行い、0.5%溶液であれば問題ないことを確認した。次に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液の殺菌効果について検討を行い、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液単独でもある程度の殺菌効果を有するが、そこにナノバブルに超音波を併用することで、有意に殺菌効果が増強されることを明らかにした。本年度において、その殺菌効果のメカニズムの詳細を明らかにする目的で、細菌表面の性状を透過型電子顕微鏡にて観察した。細菌には根尖病変の遷延化と関連すると報告されているEnterococcus Faecalis (E.feacalis)を用いた。その結果、ナノバブルに超音波を作用させたE.feacalisにおいては、その表面の一部が破壊されている像が多数観察された。超音波処理だけではこのような像はほとんど観察されなかった。すなわち、ナノバブルが超音波により破裂した際におきる衝撃波が細菌表面の破壊に関与している可能性があり、そのために殺菌効果が増強されたと推察される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effects of nano-bubbles on Enterococcus faecalis: transmission electron microscopic investigation2013

    • 著者名/発表者名
      辺見浩一
    • 学会等名
      第9回世界歯内療法会議
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20130523-20130526
  • [学会発表] ナノバブルを作用させたEnterococcus faecalisの透過型電子顕微鏡を用いた観察2012

    • 著者名/発表者名
      辺見浩一
    • 学会等名
      平成24年度保存学会第137回秋期学術大会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      20121122-20121123

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公開日: 2014-07-24  

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