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2012 年度 実績報告書

象牙質接着界面の劣化を抑制する接着修復法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23792175
研究機関岡山大学

研究代表者

西谷 佳浩  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (60325123)

キーワード象牙質 / マトリックスメタロプロテアーゼ / 象牙質引張接着強さ
研究概要

昨年度設計を行ったEDC配合接着システムを用いて、長期水中浸漬後の象牙質引張接着強さおよびMMP活性について検討行った。
MMP活性の測定については、EDCあるいはクロルヘキシジン(CHX)を配合した接着システムで処理した後にアセトンおよび水で水洗した試料と、各種接着システムで処理した試料を光硬化させて、試料をレジンコーティングした試料について測定を行った。その結果、1年後の象牙質引張接着強さの低下率は、コントロールの48.0%に比較して、EDC1%、2%、CHX1%、CHX2%を配合した場合は、42.1~51.3%であり、コントロールと比較して有意差は認められなかった。EDC0.5%、CHX0.5%およびCHX0.5%+EDC1%を配合した場合は16.8~19.6%であり、有意に低かった。MMP活性については、試料をレジンでコーティングしなかった試料では水中浸漬後、活性は6か月間では高くなり、1年後には低下した。レジンでコーティングした試料では、CHX0.5%、CHX1.0%、CHX0.5%+EDC1%を配合した場合は6か月後もMMP活性は抑制されたが、その他の場合は活性が高くなった。1年後においては、CHX0.5%、CHX1.0%、CHX0.5%+EDC1%を配合した場合は活性が高くなり、その他の場合は低下した。
以上のことから、EDCおよびCHXを接着システムに配合することによって、内因性象牙質MMP活性は抑制され、長期水中浸漬後の象牙質引張接着強さの低下も抑制されることが示唆された。しかしながら、長期間水中に暴露された酵素は変性する結果、酵素活性を失う可能性が高いことから、レジンでコーティングされた試料が1年後においても活性を有していると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of phosphoric acid on the degradation of human dentin matrix.2013

    • 著者名/発表者名
      Tezvergil-Mutluay A
    • 雑誌名

      Journal of Dental Research

      巻: 92 ページ: 87-91

    • DOI

      10.1177/0022034512466264

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of Quaternary-Ammonium-Methacrylates on the Fracture Toughness of Resin Beams2012

    • 著者名/発表者名
      Hoshika T.
    • 学会等名
      The 90th General Session & Exhibition of the International Association of Dental Research
    • 発表場所
      イグアスフォールズ、ブラジル
    • 年月日
      20120622-20120622

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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