• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

オフィスブリーチ剤の歯肉為害性について

研究課題

研究課題/領域番号 23792183
研究機関昭和大学

研究代表者

古川 匡恵  昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (90439456)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード歯肉繊維芽細胞 / オフィスブリーチ / 歯肉 / 為害性 / 白濁
研究概要

現在、日本では国民のデンタルIQの上昇により、う触が激減している。また、メディアからの情報も手伝い、患者のニーズも変化している。多くの人は歯を白くしたいと望み、その方法は歯を切削する方法すなわち(1)歯科補綴(保存)学的に修復する方法、また(2)漂白の方法がある。患者は切削がなく、侵襲の少ない漂白法を選択することが多い。その歯の漂白は生活歯においては、患者が家庭内で行うホームブリーチ法と、歯科医院にて行うオフィスブリーチ法の2つの方法がある。本研究では、より過酸化水素濃度の高いオフィスブリーチ法に注目して研究を行う。オフィスブリーチ法の施術は以下のように行う。患者への説明(同意)→歯面清掃→歯肉の保護(ワセリン、レジン、ラバーダムなど)→漂白剤練和(1分以内)→歯面に漂白剤塗布→光照射(5分)→洗浄(※漂白剤塗布~洗浄までの過程は3~5回繰り返す。)この施術の際、歯肉を上記のワセリンやレジンなどで保護していても歯肉に漂白剤が付着してしまうことがある。その場合、歯肉に一過性の疼痛および白濁が起こるが、その30分後には症状は軽減し、白色化も消失してしまう。しかしながらその漂白剤の歯肉に対する影響については文献などでは知られていないことが多い。現在までにその白濁部位に対する効果的な治療法ないし対処法は確立されておらず、また分子生物学的にも該当部位にどのような反応が起きているのかは不明である。そのため本研究では、漂白剤の歯肉に対する為害性をヒト歯肉繊維芽細胞を用いて分子生物学的にin vitroで検討し、また漂白剤が歯肉に付着した際の対応を検討し、今後の歯科診療に生かす。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究で用いる歯肉繊維芽細胞に通常臨床で用いられているオフィスブリーチ材(30%過酸化水素)にて刺激すると高濃度であり、細胞死が起きてしまう。そのことから適正な過酸化水素の刺激としての濃度を検討するために何度か過酸化水素濃度を検討した。また、細胞障害性を検討するために様々な方法を試したが現在はAlamar Blueを用いる方法に決定している。こうした過酸化水素の作用時間や条件設定にかなりの時間を割いたためやや研究の達成度が遅れている。次年度は再現性を確認したのちに、適正な過酸化水素濃度で刺激した歯肉繊維芽細胞をマイクロアレイにて解析する予定である。

今後の研究の推進方策

平成23年度は歯肉繊維芽細胞の培養を行い、オフィスブリーチ材(過酸化水素)の濃度を決定、また細胞障害性をAlamar Blueを用いて検討を行った。平成24年度は決定した過酸化水素濃度を繊維芽細胞に作用させたもの、また同時にビタミンEを添加したものでマイクロアレイ解析を行う。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費の使用計画としてまず細胞培養の試薬、マイクロアレイ解析に多くを使用する予定である。また本研究をアジア歯科審美学会にて発表するために使用する。今年度の繰り越し分は実験条件の設定のため予定通りに研究が進まなかったことで次年度にて使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 図書 (1件)

  • [図書] ホワイトニングに強くなる本2011

    • 著者名/発表者名
      東光照夫/古川匡恵/久光久
    • 総ページ数
      220
    • 出版者
      クインテッセンス株式会社

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi