岩手県花巻市大迫町の一般地域住民461名に対し、アンケート調査および歯科検診を行い、疫学的手法を用いて、欠損歯列補綴歯科診療の難易に関わる寄与度の定量化を試みた。歯科検診の結果から対象者を咬合三角分類に従い4群(エリアA-D)に分類、ロジスティック回帰分析を用い、各エリアの口腔関連QOL低下に対するオッズ比を算出した。口腔関連QOL低下群を治療効果の得難い難症例群であると見なすことで、算出されたオッズ比は、欠損歯科補綴治療の難易に関する寄与度を表していると考えられる。本手法を応用することで補綴治療の難易度の定量化される可能性が示唆された。
|