研究課題
本研究の目的は有床義歯装着患者と実験用装置を装着した正常者において発音検査を行うことにより,義歯に最適な設計について考察することであった.発音検査法としては従来法に加え,心理音響システムやコンピューターの音声認識による自動検査システムを使用し,客観的な評価を行った.正常被験者にには実験的口蓋床を作成し、装着した際の発話能力を評価した.患者群では義歯装着時と非装着時における発話能力を評価した.従来の聞き取りによる方法や他の音響分析も合わせて行い,結果を比較した.顎欠損患者ではVoice onset timeの計測に新たな基準が必要であること,コンピューター音声認識の結果は口蓋床の装着により変化することなどが明らかになった.これらは臨床において発話を考慮した義歯作成を行う上で重要な結果である.二年間で得られた研究結果について,各々の内容のまとめと論文執筆を行い,国内外の雑誌に投稿を行った.得られた査読結果を元に論文を修正したところ,種々の雑誌に掲載され,そのうち一つは平成25年平成25年度日本顎顔面補綴学会優秀論文賞を受賞した.また数編の論文がインパクトファクターのある国際雑誌に掲載が決定している.また国際学会に出席し,国外の研究者と情報交換を行った.
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (1件)
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