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2011 年度 実施状況報告書

睡眠時6自由度顎運動測定システムを用いたブラキシズムの動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23792232
研究機関徳島大学

研究代表者

野口 直人  徳島大学, 大学病院, 医員 (80564286)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード睡眠時ブラキシズム / 6自由度顎運動
研究概要

申請者が開発した6自由度顎運動測定器は,位置分解能0.048mmRMS、姿勢分解能0.104°RMSを実現できているが、咬合接触を解析するのに必要な精度30μm(分解能3μm)を満たしていない。平成23年度は,本測定器の改良を行い,必要な測定精度を得る事を目的として実施してきた。しかし、6自由度顎運動測定器の故障が発生し、顎運動測定器の修理に大半を割く結果となっている。顎運動測定器の修理をする際にセンサ回路を見直すことにより、基盤の不具合を見つけ、測定信号のノイズを減らす事が出来ているが、必要な精度には及んでいないのが現状である。 顎運動測定器の修理を行うのにあたって、材料の取り寄せなどにも時間がかかっていたため、空いた時間で、H24年度予定であった、3次元形状測定の高速,高精度化のうち歯列形状測定の確立を先に進めた。従来は接触方式三次元座標測定機を用いて歯列咬合面の3次元歯列形状データを得ているが、接触式で高精度であるため測定に時間がかかっている。測定の効率化を図るため、光学式非接触方式形状測定システムで歯列情報を再現する方法を確立している。口腔内において、特殊なトレーを作成し、上下顎歯列の印象を一度に採得し、光学式非接触方式形状測定器で歯列情報データを読み込む方法を考案している。顎運動データと歯列情報データは、ゼロ位法を用いて、また座標系の重ね合わせ標点として3個のセラミック球を使用している。 顎運動測定器の修理を行い、実際に睡眠測定しデータを正確に収集できることを確認するために、被験者2名に協力してもらい、それぞれ3夜の睡眠測定を行い、正常に測定・解析できるところまでは確認しているが、顎運動測定器の精度として30μm(分解能3μm)を達成する課題が残っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

顎運動測定器の故障により、平成23年度の目標である、咬合接触を解析するのに必要な顎運動測定器の精度である30μm(分解能3μm)を達成していない。

今後の研究の推進方策

平成23年度に達成するはずであった、6自由度顎運動測定器の精度向上を4~6月に行い、精度30μm(姿勢分解能3μm)を目標に測定器の改良を行う。また、顎関節部形状測定との重ね合わせの方法も確立する。 7月以降は従来の予定通り、被験者測定を行う。睡眠状態や顎口腔機能に関するアンケートを作成し,本学教職員ならびに学生に対して調査を行い,対象となる被験者を選択する。この後,口腔内診査や顎機能診査および研究用模型による診断を行い,最終的に脱落者や測定ミスをふまえ,被験者として睡眠状態および顎口腔系に異常のないコントロール群16名(男性8名,女性8名),顎機能に疼痛を認める顎機能異常者群16名(男性8名,女性8名)とし,研究デザインとしてはランダマイズド・コントロール・スタディを採用する。なお,被験者は健常成人有歯顎者とし,智歯および矯正治療による小臼歯以外の欠損のないものとする。 測定は2夜連続で行い,1夜目は習熟模擬測定とし,2夜目のデータを解析対象とする。なお,2夜目の起床時に顎運動測定器が外れていたり,電極が剥がれていたりなどの測定ミスがあった場合には,測定期間を1日延長する。また,その際には念を期してサージカルテープにてマスクおよび電極を強力に固定する。解析においては,Ikedaら1)の手法を用いて,ブラキシズムの判定を行う。こうしてブラキシズムイベントを抽出し,頻度や発現時間,筋活動量について解析するとともに,その時の咬合接触状態・関節窩と顆頭の位置関係などの3次元データと重ね合わせをする。

次年度の研究費の使用計画

物品費としては、消耗品として、ディスポーザブル電極に40,000を予定している。また、研究成果発表や他の研究者との話し合いのための学会等の旅費に340,000予定している。また、人件費として被験者謝金やデータ解析などの研究補助の謝金として520,000予定している(この中には、平成23年度に測定できなかった分の謝金も含めている)。

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公開日: 2013-07-10  

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