歯の欠損が生じると,食事等の機能が損なわれ,患者のQoLが低下する.補綴治療はこれらの障害を改善するために行われ,QoLの向上に大きな役割を担っている.本研究はインプラント治療介入前後の口腔関連QoLをOral Health Impact Profileを用いて測定し,治療による口腔関連QoLの向上の程度を明らかにした.治療介入前の平均値は47.6,介入後の平均値は25.5で,有意にOHIP値が低下した.OHIP値の変化量は平均22.1で,すでに報告されている部分床義歯による変化量(15.0)と比較して約1.5倍であり,部分床義歯よりもインプラントの方が,影響が強いと考えられた.
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