研究課題/領域番号 |
23792267
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
下地 伸司 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30431373)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 培養骨髄細胞シート / ナノコーティングスキャホールド / 歯周組織再生 |
研究概要 |
本年度は、最初にF344ラットの大腿骨骨髄を用いた細胞シート作製方法を確立させた。具体的にはラットの大腿骨を摘出し、骨髄を採取。骨髄由来の付着性細胞を10%FBS、1%抗生物質添加MEMにて培養。その後ディッシュに播種してさらに培養を行い、7、9、11日目に追加播種することで多層骨髄細胞シートを作製した。7日目に追加播種してからは培地を10%FBS、1%抗生物質添加MEMにアスコルビン酸、β-グリセロリン酸、デキサメタゾンを添加させたものに変更。培養14日後にトリプシン-EDTAで処理しディッシュから剥離し細胞シート完成させた。 この細胞シートは作製期間が短く、特別な設備を必要としない簡便な方法で汎用性が高いと考えられる。 次にこの細胞シートをコラーゲンスポンジに付着させ、ラット頭蓋骨骨窩洞部に埋植した際の骨再生について検討を行った。その結果、細胞シートにコラーゲンスポンジを付着させた場合はコラーゲンスポンジ単体よりも多くの骨形成がみられたが、成長因子FGFを添加することで更に多くの骨形成が確認され、骨再生療法としての有効性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、ラット骨髄を用いた細胞シート作製方法の確立が目標の一つであったため、その点については達成できたと考える。ただし、論文作成までには至らなかった点ではやや送れている。
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今後の研究の推進方策 |
初年度は、細胞シートの作製方法は確立し、コラーゲンスポンジとFGFを併用した場合の骨再生量をラット頭蓋骨を用いて評価することができた。 次年度以降は、さらに新規スキャホールド(β-TCPコーティングコラーゲンスポンジ)に使用した際の有効性をラットおよびビーグル犬を用いて評価していく予定である。その際、ラットでは、細胞シートの付着方法、至適濃度・細胞数を評価し、その結果を元にビーグル犬の実験的歯周炎モデルに使用し、歯周組織再生量を評価していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度は既存の実験動物、実験試料を使用することができたため研究費を抑えることができた。 次年度以降は、新規スキャホールドの開発、ラットおよびビーグル犬を用いた組織化学的評価に研究費を使用する予定である。また得られた知見は国際学会および英文論文誌に投稿を予定しているため、学会参加費、投稿料、英文校正料などにも使用する。
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