研究課題/領域番号 |
23792280
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
岡本 秀治 鳥取大学, 医学部, 助教 (70529429)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 骨芽細胞分化 / anti-miRNA / Dlx5 / Msx2 |
研究概要 |
骨芽細胞分化に関与する転写因子Dlx5またはMsx2を標的とするmir-124およびmir181を含む複数のmiRNAのanti-miRNAをマウスiPS細胞に導入し骨芽細胞分化誘導を行った。骨芽細胞分化誘導因子を用いず、anti-miRNAのtransfectionを分化誘導中に2回のtime pointで行い、マウスiPS細胞の骨芽細胞分化誘導を行った。分化の評価はreal-time PCRによる骨芽細胞分化マーカーの発現変化と染色(Alizarin red及びAlkaline phosphatase)結果により行った。mir-124およびmir181の2つのanti-miRNAのtransfectionによる分化誘導では、骨芽細胞分化マーカーの有意な上昇、染色はおこらなかった。このため、骨芽細胞分化誘導中に発現低下したDlx5またはMsx2を標的とする他の4つのmiRNAのanti-miRNAを加えた6つのanti-miRNAで再度、分化誘導を行った。この誘導では骨芽細胞分化マーカーの有意な上昇が確認できた。BMP-4を用いた分化誘導系との比較をするとその発現レベルは低かったが、anti-miRNAのよる骨芽細胞分化誘導の可能性、骨芽細胞分化に複数のmiRNAが関与することが示唆された。ここまでの結果を論文にまとめ投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた2つのanti-miRNAのtransfectionによる分化誘導では骨芽細胞分化マーカー変化、染色がおこらなかったため、分化誘導で発現変化したDlx5またはMsx2を標的とする他のmiRNAのanti-miRNAを加え再度分化誘導を行ったため、予定より達成度として遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度マウスiPS細胞でで行った実験の論文投稿中であり、その論文をacceptまで達成し、成果を出す。そしてマウス iPS細胞で確立された分化誘導系をヒトiPS細胞に応用し、骨芽細胞分化における新たな誘導系を確立する。マウスiPS細胞と同様に骨芽細胞分化に関与する転写因子Dlx5及びMsx2を標的とするmir-124およびmir181を含む複数のmiRNAのanti-miRNAをヒトiPS細胞に導入し骨芽細胞分化を行う。導入するanti-miRNAはそのmiRNAが多くの脊椎動物間で高度に保存され、ヒトにおいても保存されているものを用いる。マウス iPS細胞で最も分化誘導効率の優れた導入法で同様のプロトコールにてanti-miRNAのtransfectionを行う。分化の評価に関してはマウスiPS細胞と同様にreal-time PCRによる骨芽細胞分化マーカーの発現変化と染色(Alizarin red及びAlkaline phosphatase)により行う、またヒトiPS細胞においてもBMP-4を用いた分化誘導系との比較を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
細胞培養(ヒトiPS)、骨芽細胞分化因子(BMP-4)、anti-miRNAといった試薬購入に研究費を使用する予定としている。その他に学会参加し、この研究に必要な、使用可能な様々な情報を得る。また投稿中の論文に対する必要経費に使用する。次年度使用額15,390円が生じた理由として、研究進行が順調であればヒトiPS細胞の骨芽細胞分化誘導を考えていたが、予定より進行が遅れたためヒトiPS細胞の培養、分化誘導に予定していた予算を次年度に使用することとしたため同使用額が生じた。
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