研究概要 |
骨芽細胞分化に関与するmiRNAが複数報告されており、骨芽細胞分化に複数のmiRNAが関与すると考えられ、マウスiPS細胞をBMP-4で骨芽細胞分化誘導させ、骨芽細胞分化を負に制御するmiRNAを同定し、そのanti- miRNAを用いた骨芽細胞分化誘導系の確立を目的とした。 分化間に発現低下したmiRNAの中で、mir124aとmir181aを含む6つのmiRNAは転写因子Dlx-5またはMsx2を標的遺伝子とすることが予測され、このうち、mir-124aとmir-181aはそれぞれDlx5とMsx2のmRNAを特異的に制御し、蛋白発現を低下させ、骨分化マーカーに影響を及ぼした。またanti-mir124a, anti-mir181aを含む骨芽細胞分化に正に働く6つのanti- miRNA を導入した分化誘導では有意な骨芽細胞分化マーカーの上昇がみられた。 ここまでを論文投稿した。投稿後、reviceのためマウスiPS細胞で追加実験を行い、その後アクセプトした。論文でmiR-124aとmiR-181aによるDlx5とMsx2の制御は、非骨性細胞において骨芽細胞分化を抑制するためにDlx5とMsx2を負に制御する重要なメカニズムでありmiRNAが骨芽細胞分化制御に関与していること示した。anti-miRNAによる分化誘導結果より骨芽細胞分化に関与するDlx5およびMsx2に対する制御メカニズムを構成する可能性を示した。 Anti-miRNAでの骨芽細胞分化では一部の骨芽細胞分化マーカーの有意な上昇は認めたが、更なる、効率的で効果的な分化誘導を行うためにウイルスベクターを用いた誘導系の確立、ヒトiPS細胞のへのトランスフェクションを行っている段階まで24年度の研究内容である。
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