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2012 年度 実績報告書

口腔カンジダ症の自然免疫学的発生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23792305
研究機関北海道大学

研究代表者

秦 浩信  北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (70450830)

キーワードTLR / 口腔カンジダ症 / NK活性 / 自然免疫
研究概要

口腔カンジダ症の発症には、一般に宿主の免疫能の低下が関与していると考えられている。本研究では、ヒト末梢血単核球(PBMC)におけるToll-like receptor (TLR)の発現と機能ならびにNatural killer (NK)活性の加齢変化と口腔カンジダ症との関連性について検証した。
口腔粘膜の疼痛を主訴に北海道大学病院歯科診療センターを受診した25歳から89歳までの口腔疾患患者を対象とし、培養検査にてカンジダが検出された患者を口腔カンジダ症群とした(n=39)。コントロール群(n=75)としては,カンジダ培養検査陰性患者ならびに同年代の北海道大学歯学部学生、教員のボランティアを募った。
非カンジダ症群{25~34歳(n=21)、35~44歳(n=9)、45~54歳(n=11)、55~64歳(n=15)65~74歳(n=11)、75歳~(n=8)}のPBMCにおけるTLR2 、TLR1 、TLR4 、TLR6 の発現レベルと機能ならびにNK 活性を調べた。これらの4種のTLRの発現レベルには有意な差はみられなかったが、TLR2とTLR4の機能は有意に低下し,有意差はないもののNK活性は加齢と共に減弱する傾向を示した。55歳以上の非カンジダ症群と口腔カンジダ症群で同様の比較を行ったところ、4種のTLRの発現レベルには有意な差はみられなかったが、TLR2とTLR4の機能は口腔カンジダ症群が非カンジダ症群よりも有意に減弱していた。さらに、NK活性も口腔カンジダ症群が非カンジダ症群よりも有意に減弱していた。
以上の結果から、口腔カンジダ症患者は非カンジダ症群に比べて、TLR2ならびにTLR4の発現レベルではなく、機能が低下し、さらに、NK活性も低下していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 在宅自立高齢者における口腔カンジダ菌の保菌状態に関する再調査2013

    • 著者名/発表者名
      加藤 卓己
    • 雑誌名

      北海道歯学雑誌

      巻: 33 ページ: 72-89

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 味覚異常の自覚症状と血清亜鉛値の関連についての研究2012

    • 著者名/発表者名
      坂田 健一郎
    • 雑誌名

      日本口腔内科学会雑誌

      巻: 18 ページ: 39-43

  • [学会発表] Toll-like receptor の発現・機能ならびにNK活性の加齢変化と口腔カンジダ症の関連性2012

    • 著者名/発表者名
      大内 学
    • 学会等名
      第79回日本細菌学会北海道支部学術総会
    • 発表場所
      とかちプラザ(帯広市)
    • 年月日
      20120828-20120829

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公開日: 2014-07-24  

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