研究概要 |
本研究では、健常人における硬口蓋電気刺激、舌電気刺激および手首電気刺激、触覚刺激における体性感覚誘発磁界(Somatosensoryevokedfields,SEFs)を測定した。硬口蓋電気刺激SEFs第一波は、潜時12.1+/-0.8ms、反応側性対側反応、電流方向前向きであり、信号源は中心溝に推定された。今回記録された第一波は、その潜時、等磁界線図、等価電流双極子モデルより硬口蓋電気刺激SEFsにおける一次皮質成分と考えられ、反応側性は手足刺激で得られるSEFsと同様に対側反応のみであることが示唆された。舌電気刺激SEFs第一波は、10名10側中1側のみで検出された。潜時17ms、反応側性対側反応、電流方向前向きであり、信号源は中心溝に推定された。今回記録された第一波は、その潜時、等磁界線図、等価電流双極子モデルより舌電気刺激SEFsにおける一次皮質成分と考えられた。下唇N15と同様に、口蓋、舌電気刺激の第一波を確認した。手首触覚刺激SEFsは、SIで反応側性対側、潜時30ms、電流方向前向きと同時にSIIで反応側性同側、電流方向前下向きがみとめられ、手首電気刺激SEFsM20と異なった。触覚刺激は電気刺激と異なることが示唆された。
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