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2011 年度 実施状況報告書

口腔癌におけるHOX遺伝子群の発現状態と癌関連遺伝子への影響・制御の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23792317
研究機関千葉大学

研究代表者

神津 由直  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70400942)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード口腔癌 / ホメオティック遺伝子 / HOX遺伝子family
研究概要

ホメオティック遺伝子群は異なる染色体上に位置する4つのクラスターからなり、約40のHox遺伝子が知られている。核内転写因子であるHOX 遺伝子familyは発生初期における形態形成や分化さらに癌化に深く関係している。本研究は、口腔癌におけるHOX遺伝子familyとその関連遺伝子群の口腔癌における役割を解析することを目的とする。本年度は以下の実験を行った。マイクロアレイ(Affymetrix社)解析と標識2次元電気泳動法と質量解析法による口腔悪性腫瘍プロテオーム解析により、4種類の口腔癌由来細胞株(H1、Sa3、HSC2、HSC3)と3症例の臨床サンプルで共通に発現増強しているHOX遺伝子として、HOX A10 、HOX A1、 HOX B7、HOX C6 、HOX C9 、HOX D11遺伝子を同定した。これらの遺伝子の発現状態をReal time PCR法とWestern blot法により口腔癌細胞6株(HSC2, HSC3, HSC4, OK92, H1, Sa3)を用いてmRNAレベルとタンパクレベルで確認したところ、全ての細胞株で共通に発現増強を確認できた遺伝子はHOX A10であった。これらの遺伝子発現状態をIngenuity Pathway Analysis softを用いてパスウエイ解析を行ない、BCAT1、COPA、CHERP、PRG3、SLC1A4、RNMTなどの遺伝子が同定された。今後、これらの遺伝子に関して、多数の臨床サンプルを用いた遺伝子機能解析を行い、関連のあった臨床諸指標に関して、増殖曲線の作成、発現ベクター導入による遺伝子強制発現細胞作成、shRNA導入による遺伝子発現抑制細胞作成、これらの細胞を用いたinvasion assay, wound healing assay, マウス癌転移実験などを行なう予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

HOX遺伝子群とその関連遺伝子の発現解析が終了し、実験は予定通りに進行している。今後、遺伝子機能解析作業に入る。

今後の研究の推進方策

今後の実験に用いる多数の臨床サンプルはすでに確保した。

次年度の研究費の使用計画

これまでに絞り込んだ遺伝子に関して、多数の臨床サンプルを用いてReal time PCR法と免疫染色法によりmRNAレベルとタンパクレベルで発現状態を調べ、臨床諸指標との関連性を調べることにより遺伝子機能解析を行う。関連のあった性質に関して、増殖曲線の作成、発現ベクター導入による遺伝子強制発現細胞作成、shRNA導入による遺伝子発現抑制細胞作成、これらの細胞を用いたinvasion assay, wound healing assay, マウス癌転移実験などを行なう予定である。このため、PCR用試薬、各種プライマー、各種抗体、免疫染色キット、細胞培養試薬、発現ベクター構築経費、shRNA設計・作成経費、遺伝子導入試薬、invasion assayキット、wound healing assayキット、マウス購入・飼育経費などが必要である。

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公開日: 2013-07-10  

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