口腔外科手術において,骨や血管・神経の位置関係を立体的に把握することは重要である。本研究では、リアルタイム画像誘導手術支援システムによる拡張現実技術、画像処理技術、手術用ロボットを組み合わせることにより、安全な制御を可能とする手術用ロボット制御システムの基盤技術の開発を行なった。本研究では,2台のカメラの視差画像を利用し,特徴点の三次元位置を正確に計測する方法を用いた。入力画像に対して閾値により特徴点に近い輝度値を持った領域を選択する。照明などの環境の影響を軽減するために動的閾値を導入した。2台のカメラの視差画像を利用し,特徴点の三次元位置を正確に計測する方法を用いて特徴点抽出及びマッチングを行った。立体映像を術野に表示することにより,術中に視線の移動がなく,手術部位の内部構造および他のナビゲーション情報を見ることを可能であった。本研究で提案した画像マッチングによる立体画像の自動計測法は、位置合わせ精度の向上と単純化が可能で、口腔外科における有効性が確認された。また、マイクロマシン技術を用いた非接触駆動による骨延長マイクロ体内ロボットの基盤技術の開発を行なった。本研究では,これまで手動式であったねじ送り部にマイクロマシン技術を用いたサイクロイド減速機構を連結し,磁力源をもちいることで外部から非接触で回転させる体内埋込式の骨延長装置を開発した。外部磁石を駆動源に用いて,外部磁石の位置を制御することで,非接触で骨延長装置を駆動することを実現した。
|