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2013 年度 実績報告書

Toll-like receptorを介した難治性口腔粘膜疾患発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23792346
研究機関広島大学

研究代表者

西 裕美  広島大学, 大学病院, 助教 (70403558)

キーワード口腔粘膜
研究概要

口腔粘膜を構成する上皮細胞,線維芽細胞は病原性微生物の付着,侵入に対して防御的な自然免疫機能を有する一方で,炎症性生理活性物質を分泌し,炎症の惹起に積極的な役割を果たしていると考えている.Toll-like receptor (TLR) は病原体に特有な構造(pathogen Associated Molecular Patterns, PAMPs)を認識する膜タンパク質であり,自然免疫応答に関与すると報告されているが,口腔粘膜上皮細胞,線維芽細胞におけるTLR1-10の発現や炎症性粘膜疾患との関与は不明である.今回我々は口腔粘膜上皮細胞,歯肉線維芽細胞のTLRを介した細菌,ウイルス由来の特異的病原体の認識と炎症の増悪機構の解明を目的に研究を行った。口腔粘膜細胞におけるTLR1-10の発現を検討した結果,不死化口腔粘膜上皮細胞RT7,不死化歯肉線維芽細胞GT1,正常歯肉細胞,線維芽細胞においてTLR1-10mRNAの発現が認められた.RT7,GT1にTLR ligand である特異的細菌由来成分を添加し,炎症性ケモカインである IL-8, CXCL10の発現を検討した結果,RT7, GT1でPam3CSK4, poly:IC, E.coli LPS, Flagellin, MALP-2の添加によってIL-8mRNA, 蛋白 の増加が認められた.またRT7 においてはpoly:IC, Flagellin,の添加によって,GT1においてはPam3CSK4, poly:IC, E.coli LPS, Flagellinの添加によってCXCL10 mRNA, 蛋白 の増加が認められた. IL-8, CXCL10の発現は炎症性サイトカインであるTNF-alpha によって相加,相乗的に増加し,その発現は両細胞において違いが認められた.
今回の実験結果から,口腔粘膜上皮細胞,線維芽細胞は細菌,ウイルス由来の特異的構造をTLRによって認識し,炎症性サイトカインを発現誘導し,防御と炎症の誘発を行っている可能性が考えられた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Interleukin-8 and CXCL10 expression in oral keratinocytes and fibroblasts via Toll-like receptors.2013

    • 著者名/発表者名
      Fukui A, Ohta K, Nishi H, Shigeishi H, Tobiume K, Takechi M, Kamata N.
    • 雑誌名

      Microbiology and Immunology

      巻: 57(3) ページ: 198-206

    • DOI

      10.1111/1348-0421.12022

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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