• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

EphrinB2を標的とした脈管新生抑制による口腔癌の制御

研究課題

研究課題/領域番号 23792353
研究機関高知大学

研究代表者

笹部 衣里  高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (40363288)

キーワード口腔扁平上皮癌 / EphrinB2
研究概要

昨年度までにわれわれは、株化口腔扁平上皮癌(OSC)細胞に発現されているEphrinB2はOSC細胞の増殖、浸潤、遊走、接着能を促進するとともに、リンパ管内皮細胞への接着および遊走能を促進し、リンパ節転移を正に制御することを明らかにしてきた。本年度はその機序について明らかにすべく以下の点について検討を行い、若干の知見を得た。
① EphrinB2は血管内皮細胞およびリンパ管内皮細胞において、VEGFRの両内皮細胞内への取り込みとそれに続く下流シグナルの活性化を誘導し、腫瘍血管、リンパ管新生を促進する因子であることが報告されていることから、口腔扁平上皮癌組織におけるEphrinB2の発現とVEGF-A、VEGF-C、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3の発現および腫瘍血管密度、腫瘍リンパ管密度との関連について検討した。その結果、それらとの間に相関は認められなかった。
② EphrinB2はVEGFR、PDGFRといった受容型チロシンキナーゼとinteractすることが報告されていることから、EphrinB2-siRNAをOSC細胞に導入し、蛋白を回収してphospho-RTKの発現への影響についてプロテオームプロファイラーアレイキットを用いて検討した。その結果、コントロール細胞と比較して、EphrinB2ノックダウン細胞においてはEGFR、ErbB2、Mer、Flt3、Tie2、TrkA、TrkB、VEGFR1、VEGFR2のリン酸化レベルが低下した。
以上のことから、EphrinB2は幾つかのRTKの発現調節を介して口腔扁平上皮癌細胞の悪性化を促進することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Ephrin-B2からのリバースシグナルは口腔扁平上皮癌のリンパ節転移を増強する2013

    • 著者名/発表者名
      笹部衣里、大野清二、山田朋弘、山本哲也
    • 学会等名
      第67回NPO法人日本口腔科学会学術集会
    • 発表場所
      栃木県総合文化センター
    • 年月日
      20130523-20130524

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi