研究課題
私達は、胎生期に口蓋突起が癒合し、口蓋が一旦形成された後に、癒合部が解離して口蓋裂が発症するという従来の概念とは異なる口蓋裂の発症機構を見出し、報告してきた。このような口蓋形成後の口蓋裂発生現象に着目し、マウスで同様の現象を惹起していると報告されているmesenchyme homeobox 2 (MEOX 2) 遺伝子に関して、申請者らの保有するヒト口蓋裂患者の血液試料を用い、同遺伝子の変異を探索して、MEOX2 遺伝子の変異と口蓋裂発症の因果関係を見出すことを目的とする。合計100例のサンプル採取が完了したため、それぞれのサンプルからDNA抽出を行った。MEOX2遺伝子におけるプライマーの設計も終了したため、MEOX2遺伝子の各exon近傍のintron部に設定した3組のプライマーセットを使用し、DNAシークエンスを行った。現在exon1において、repeat masterの存在により、解析が不十分となっており、追加解析を行う予定である。解析終了後、データの評価を行ない、学会発表、論文作成を行う予定である。
2: おおむね順調に進展している
口蓋裂単独症例の新たな血液資料を当初の予定より、20例多く、80例集めることができた。プライマーの設計が終了し、シークエンス解析を行うことができた。
結果の解析および評価を行い、学会および論文にて発表予定である。
研究結果の解析及び、研究成果の発表として、国内外の関連学会(日本口腔外科学会、日本口蓋裂学会、国際口唇口蓋裂学会)等において演題発表ならびに論文投稿を行う。
すべて 2013 2012
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
Am J Med Genet
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