研究課題/領域番号 |
23792404
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研究機関 | 大垣女子短期大学 |
研究代表者 |
佐久間 英規 大垣女子短期大学, その他部局等, 歯科衛生科 (60453065)
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キーワード | IgG4関連多臓器リンパ増殖性疾患 / 免疫グロブリン遺伝子 / 慢性硬化性唾液腺炎 / 自己免疫性膵炎 / シェーグレン症候群 / 慢性唾液腺炎 / VH family / mutation |
研究概要 |
IgG4関連多臓器リンパ増殖性疾患(IgG4+MOLPS)は、日本発の疾患概念である。本研究はさらに免疫グロブリン遺伝子を分子病理学的に解析することによってIgG4+MOLPSが自己免疫の特徴を持つのか明らかにすることが目的である。 研究項目は ①IgG4+MOLPSで選択せれる免疫グロブリン遺伝子クローンの比較、体細胞変異率の比較 ②自己免疫性疾患に特徴的なRF因子を免疫グロブリン遺伝子可変領域で明らかにする ③制御性T細胞の解析を予定した。 昨年度は、①IgG4+MOLPSの選択せれる免疫グロブリン遺伝子クローンの比較、体細胞変異率の比較を行った。結果は優先的なクローンは認めなく、体細胞変異においては自己免疫性疾患と慢性炎症では変異率については異なる結果を示した。一部のIgG4+MOLPSに関しては自己免疫性疾患と同様な変異率を示したため、IgG4+MOLPSに関して何らかの自己免疫的機序の関与が示唆された。本年度においてはさらに①IgG4+MOLPSで選択せれる免疫グロブリン遺伝子クローンの比較検討については、疾患を追加して行ったが、昨年度と同様の傾向を示した。②自己免疫性疾患に特徴的なRF因子を免疫グロブリン遺伝子可変領域で明らかにすることに関しては、シェーグレン症候群についての免疫グロブリンの遺伝子可変領域(CDR3)について検討をおこなった。シューグレン症候群に関しては、特徴的なRF因子に関して明らかなものは認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①IgG4+MOLPSの選択せれる免疫グロブリン遺伝子クローンの比較、体細胞変異率の比較 ②自己免疫性疾患に特徴的なRF因子を免疫グロブリン遺伝子可変領域で明らかにすることについては、計画通りに実施できておおむね順調であった。 ③制御性T細胞の解析については、予定した実験計画については本年度より取り掛かったが結果を出すことが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
①IgG4+MOLPSの選択せれる免疫グロブリン遺伝子クローンの比較、体細胞変異率の比較 ②自己免疫性疾患に特徴的なRF因子を免疫グロブリン遺伝子可変領域で明らかにするについては、最終年になるので結果をまとめていきたい。 また③制御性T細胞の解析については実験手技の問題を解決して結果を出していきたい。 次年度に繰り越した研究費に関しては、③の実験手技の問題を解決したのちに使用する予定である。実験手技の解決に関しては所属講座や関係のある講座の研究者に意見を求めて問題を解決していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は、計画通りに研究を行い、研究試薬購入や消耗品の購入などを予定通り行っていき研究費を使用する。 また次年度に繰り越した研究費に関しては、③制御性T細胞の研究に使用する予定である。 旅費関連は学会の発表に使用する。
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