顎関節円板細胞の細胞性格を特定し、顎関節症の一因とされる女性ホルモンに対する反応を検討した。雌性マウス顎関節円板細胞にテロメラーゼ遺伝子を導入し、不死化顎関節円板クローン細胞株を作製し、細胞性格を評価した。また、エストロゲン、リラキシン、プロゲステロンを添加した条件下での女性ホルモン受容体とMMP9/13の発現量を生化学的に評価した。不死化顎関節円板クローン細胞は、細胞形態、増殖率、生化学的性質から、軟骨細胞様あるいは線維芽細胞様のいずれかの性質をもつものの2種類に分類され、2種類のクローン細胞はエストロゲンとリラキシンに対して各々異なった反応を示しMMP9/13を産生することが明らかとなった。
|