研究課題/領域番号 |
23792451
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
下村 淳子 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (00386286)
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キーワード | PTH-R / 遺伝子変異 / マウス |
研究概要 |
本研究は、骨代謝調節因子である副甲状腺ホルモン(PTH)・副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHrP)の受容体(PTH-R)の恒常活性を示すJansen型変異PTH-Rによって誘導される分子病理、特に骨・軟骨における作用について、そのシグナリング経路と細胞分化異常をin vivoで解明することを目的としている。 昨年度までにJansen型PTH-Rの細胞内局在とシグナリング経路のin vitroでの解析を行っている。 本年度は、Jansen型PTH-Rトランスジェニックマウスの作成までを目標としていたが、研究者が平成24年9月から平成25年3月まで育児休暇を取得していたため、研究を計画通りに遂行することが困難となった。実際に行った研究内容は、type II collagen promoter/enhancer cassetteにJansen型PTH-R遺伝子を組み込み、vectorの構築と、構築した発現ベクターの機能を確認するため、マウス軟骨細胞のプライマリ―カルチャーへのトランスフェクションを行う準備である。 来年度は、構築したベクターの機能を確認し、トランスジェニックマウスの作製、さらにその機能解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、平成24年度においては、type II collagen promoter/enhancer cassetteにJansen型PTH-R遺伝子を組み込みvectorを構築し、研究委託によりマイクロインジェクションを行い、トランスジェニックマウスを作製、その後胎生18日齢のFounderマウスの尾より抽出したゲノムを用いて、PCR法によりtransgeneが組み込まれたマウスをスクリーニングする予定であった。 実際は、vectorの構築とその機能確認準備までを遂行した。 これは、研究者が平成24年度のうち後半約7か月間に出産に伴う育児休暇を取得したため、その間研究を遂行できなかったことに起因する。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、以下のような研究推進方策に沿って研究を行う。 1.構築したvectorを軟骨細胞のprimary cultureにてその発現を確認する。 2.研究委託によりマイクロインジェクションを行い、トランスジェニックマウスを作製、その後胎生18日齢のFounderマウスの尾より抽出したゲノムを用いて、PCR法によりtransgeneが組み込まれたマウスをスクリーニングする。 3.組織標本作製を行い、組織異常解析および遺伝子発現異常解析を行う。 4.最終的には成果の発表を論文で行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、vectorの発現確認(10万円)、トランスジェニックマウスの作製(100万円;内訳として、マイクロインジェクションは研究委託として野生型および変異型の2種類で100万円、マウスはfounderが多数匹必要であることから20万円)、およびジェノタイピングからスクリーニング(20万円)および組織標本作製(10万円)、異常解析(30万円)、さらに成果発表(10万円)に使用する予定である。
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