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2012 年度 実績報告書

歯周組織再生に向けたmTORを軸とした分子生物学的基盤の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23792482
研究機関鹿児島大学

研究代表者

中村 利明  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60381183)

キーワード歯周病 / 歯周組織再生 / mTOR / FKBP12
研究概要

歯周病により破壊された歯周組織を再生させる歯周組織再生療法は、現時点ではまだ改善すべき問題点は多い。その点を改善するには歯周組織再生に適した状態へ宿主細胞群・移植細胞群を効率的に制御する視点が重要である。近年、The mammalian target of rapamycin (mTOR)が、胚性幹細胞(ES 細胞)において、その自己複製や分化段階を制御する因子として機能している可能性が示され、成長因子(BMP-2等)のシグナル伝達制御にmTOR 経路に関与するFKBP12 が関与しているとの報告もある。本研究では、mTOR を軸とした歯周組織再生に適した状態へ細胞を制御する分子生物学的基盤を確立することを目的としている。昨年度までにヒトセメント芽細胞(HCEM)においてBMP-2刺激に対するFK506の作用を検討したところ、BMP-2の骨芽/セメント芽細胞様分化をFK506が促進することが確認された。本年度は、①FK506の作用点としてFKBP12に着目し、FKBP12のsiRNAを用いた遺伝子発現抑制実験を行ったところFKBP12-siRNA導入HCEMではcontrol-siRNA導入HCEMと比較してBMP-2によるID1の発現誘導が促進された。これらより、HCEMにおいてFK506はFKBP12を介してBMP-2によるsmad経路のリン酸化を亢進し分化制御を行っている可能性が示唆された。②ヒト歯肉線維芽細胞由来iPS細胞(hGFiPS)に対してrapamycinを添加培養したところ、コロニー辺縁の明瞭性が低下しALP染色性の低下を認め、また胚様体形成時に各種mTORinhibitorを添加したところ、BEZ235添加群においてMIXL, SOX17遺伝子の発現亢進を認めた。このことからhGFiPSにおいてmTOR経路が分化制御を担っている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Effects of FK506 on BMP-2-induced osteo/cementoblastic differentiation in human cementoblast.2012

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Nakamura, Kozue Hasegawa-Nakamura, Masae Kitagawa, Mutsumi Miyauchi, Takashi Takata and Kazuyuki Noguchi.
    • 学会等名
      第98回アメリカ歯周病学会 ( AAP )共催日本歯周病学会( JSP )2012年大会
    • 発表場所
      ロスアンジェルス(アメリカ)
    • 年月日
      20120929-20121002

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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