研究課題/領域番号 |
23792483
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
長谷川 梢 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00404492)
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キーワード | 歯周病 / 早産 / 低体重児出産 / 歯周病原細菌 / 子宮内感染 |
研究概要 |
本研究は、子宮内に存在する歯周病原細菌と子宮内感染や産科的臨床状態との関連、歯周病原細菌の混合感染が子宮内組織や出産に与える影響を、臨床研究とin vivo研究により分析することで、歯周病原細菌が子宮内感染症に与える影響を、そのメカニズムを含めて解明することを目的としたものである。 前年度は子宮内に存在する歯周病原細菌と子宮内感染や産科的臨床状態との関連ついての臨床研究を行った。 今年度は、産前産後休暇と育児休業を取得しており、研究を中断したため進展なし。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度までに、臨床研究に関しては目標人数の約8割に達しており順調に進んでいたが、動物実験を行うまでには至っていなかった。 今年度は、産前産後休暇と育児休業を取得しており、研究を中断したため研究は進展しなかった。そのため、到達度としてはやや遅れていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
H23年度までに行っていた臨床データと臨床サンプルの採取を今後も継続し(目標50名のため、11名追加予定)、H23年度に引き続き、歯周組織検査結果の分析、歯周病原細菌の検出と局在の分析を行い、子宮内感染症の原因としての歯周病原細菌の可能性とその影響を解明する。 歯周病原細菌を単独、あるいは混合経口感染させた歯周炎動物モデルを妊娠させ、歯周病原細菌が出産に与える影響とそのメカニズムを細菌学的、生理学的、組織学的手法を用いて解析する。さらには、TLR-2,TLR-4欠損動物モデルに歯周病原細菌の単独、あるいは混合経口感染させ、出産に与える影響を比較することで、TLR-2/4関与の解析を行う。 子宮内感染症の原因としての歯周病原細菌の可能性とその影響を臨床的、実験的に解明し、得られた結果を国内外の学会と論文にて成果の発表を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究の「臨床データと臨床サンプルの採取、歯周組織検査結果の分析、歯周病原細菌の検出と局在の分析」と、「妊娠させた歯周炎動物モデルを用いた、歯周病原細菌が出産に与える影響とそのメカニズムの解析」の遂行のためには、多種多様な各種試薬・抗体の購入が必要不可欠であるため、消耗品費として115万円(薬品類に5万円、抗体・試薬に45万、プラスチック器具に5万、実験動物に60万)の使用を計画している。 本研究における、TLR-2, TLR-4欠損モデルの作成は非常に難しく、専門的知識・設備を有する業者に委託する必要があるため、その費用として20万円の使用を計画している。 動物モデルの組織学的分析のための組織切片作成分析委託の費用として,15万円の使用を計画している。 本研究の成果を印刷・公表するための費用として、学会ポスター作成費用、論文作成費用として5万円、学術雑誌への論文投稿の外国語論文の校閲と論文校正の費用として15万円の使用を計画している。 成果発表・打ち合わせ・情報交換のために、第56回秋季日本歯周病学会学術大会(2013/9/22、群馬県 前橋市)と平成25年度秋季大会(第139回)(2013/10/17~2013/10/18、秋田県 秋田市)の参加を予定しており、学会参加費として10万円、国内旅費として10万円の使用を計画している。
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