研究課題/領域番号 |
23792499
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 温 東北大学, 大学病院, 助教 (50333828)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 骨代謝 / カルバマゼピン |
研究概要 |
本年度では、カルバマゼピンの用量を成長期のWistar系ラットに慢性(1日1回、35日間、25mg/kgあるいは50mg/kg s。c)投与した後、主としてμCTによる骨評価を行う計画であったが、東日本大震災の影響で研究環境の制限が発生し予定通りの研究遂行は達成できず、次年度への延期を余儀なくされた。 研究環境への影響として、震災発生の前から行われていた研究棟改修工事および震災後の大規模な研究棟改修のため、共同使用設備であるμCTをはじめ多くの機器の使用の見通しが不透明になった。具体的には本研究において極めて重要なμCTによる骨評価が困難となったほか、研究室での試薬調整、試料の分析が滞ることとなった。 そのため、本年度では予備的検討として得ていた試料を用いて、3次元的なμCTではなく2次元での軟X線による評価を行った。試料は成長期ラットにカルバマゼピン(CBZ)を一日一回背部皮下注射にて投与しほぼ成長が終了した時期にサンプリングを行った脛骨である。周囲の軟組織を除去したのち軟X線撮影を行いそのイメージを画像解析することで骨評価を行った。投与したCBZは200mg/kg per day、CBZ100mg/kg per day、CBZ50mg/kg per dayで、対照には溶媒である0.5%tween80を投与した。その結果、近位metaphysis領域で用量依存的に骨量の増加を認めた。いずれの増加率も数%程度であったが200mg/kg per dayの群では成長曲線に他群との相違がみられた。中央部のdaiaphysisにおいても同様の傾向が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度では、成長期ラットにおけるカルバマゼピン影響を、主としてμCTによる骨評価を指標としてを行う計画であったが、東日本大震災の影響で研究環境の制限が発生し予定通りの研究遂行は達成できず、次年度への延期を余儀なくされた。 そのため、研究環境への影響として、震災発生の前から行われていた研究棟改修工事および震災後の大規模な研究棟改修により、共同使用設備であるμCTをはじめ多くの機器の使用の見通しが不透明になった。具体的には本研究において極めて重要なμCTによる骨評価が困難となったほか、研究室での試薬調整、試料の分析が滞ることとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度で遅延したμCTによる骨評価を平成24年度に行う。実験が遅延した主たる理由である共通機器であるμCTが使用可能になり次第速やかに骨評価を行い、あわせて当初の計画通り平成24年度の検討課題である骨減少症モデルラットにおける検討を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は当初計画していた成長期ラットに対するカルバマゼピンの投与実験を次年度に延期したために生じたものであり延期した当該実験のほかに必要な経費として平成24年度請求額と合わせて使用する予定である。
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