抗てんかん薬の副作用の一つに硬組織の代謝異常を引き起こすことが知られている。我々は、多くの抗てんかん薬が骨量の減少を引き起こすが、カルバマゼピン(CBZ)については反対に骨量の増加を引き起こすことを見出した。本課題では,CBZの骨量増加作用を検討するためにμCTおよび血清中骨代謝マーカーの評価を行い,併せて,骨減少症モデルラットにおけるCBZの有効性を検討した。その結果、CBZは石灰化に影響を与えることで、骨密度の変化を引き起こしていることが示唆された。また、薬物誘発性骨減少症モデルにおけるCBZ併用による検討では、骨代謝は吸収優位であることが示唆された。
|