研究課題/領域番号 |
23792502
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大山 篤 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (50361689)
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キーワード | 歯学教育 / 教育評価 / OSCE / 卒前教育 / キャリア支援 / 臨床能力試験 / 臨床教育 / シミュレーション教育 |
研究概要 |
現在、臨床実習終了時の臨床能力の評価はOSCE(Objective Stractured Clinical Examination、客観的臨床能力試験)で行われていることが多いが、臨床能力試験のあり方については、OSCE以外の評価法も含めて多角的に検討する必要がある。平成23-24年度はOSCE で評価できる領域の臨床能力評価に関する研究部分を中心に学会発表を行い、論文等にまとめるようにした。さらに平成24年度からは、OSCEで評価できない領域の臨床能力評価に関する研究を開始した。 1.臨床実習およびOSCE に関する社会的認知度を検証するため、Web調査を実施した。この調査結果について、日本歯科医学教育学会雑誌に原著論文を発表した。本研究では、約2/3の回答者しか大学病院で学生の臨床実習が行われていることを知らず、約1/5の回答者しか臨床実習開始前に共用試験が行われていることを知らないという結果が得られた。また、ほかのインターネット調査の結果についても学会発表して論文にまとめ、学会誌に投稿しているところである。 2.諸外国における国家試験OSCE の実態について、カナダの国家試験OSCEの文献やインターネット上に公開されている関連情報等を収集・分析して、国家試験OSCEに求められる要件等を検討して論文にまとめた(投稿中)。 3.OSCE 実施課題の省力化については、東京医科歯科大学の共用試験OSCE や臨床実習終了時OSCE の経験などをもとにまとめた論文がヘルスサイエンス・ヘルスケア誌に掲載された。OSCEを過度に省力化しすぎると、試験中のリスクマネジメントに支障が生じる可能性が示唆されている。 4.OSCEで評価できない臨床領域の臨床能力評価について、主にマルチメディア教材の効果的な活用方法とテストへの応用可能性の観点から検討を行い、日本テスト学会において結果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23-24年度に予定していた研究内容は、いずれも概ね順調に達成している。学会発表や論文投稿についても順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は臨床実習およびOSCE に関する社会的認知度の研究や、OSCEで評価できる領域の研究などについて、平成23~24年度に実施した研究結果を順次学会等で発表し、論文等にまとめた。現在、投稿中の論文もあるため、それらが雑誌に掲載されるように注力するとともに、以下のOSCE で評価できない臨床領域の研究についても論文等にまとめていく予定である。 1.OSCE で評価できない領域におけるシミュレーション教育の活用方法の研究では、OSCE で評価できない領域におけるシミュレーション教育の活用方法について検討を行っている。特に本学で開発・活用されている医歯学シミュレーション教育システムを効果的に活用することにより、シミュレーション教育を用いた新しい臨床能力の評価方法を検討し、まとめているところである。 2.臨床能力評価に関するOSCE 代替案の検討するため、OSCE では評価できない臨床技能の評価法として、シミュレーション教育の活用以外にも新たな評価方法を具体的に検討・開発する。また、学生のキャリア支援に役立つようなフィードバック方法も同時に検討しているところである。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究課題の最終年度となるため、主に論文に掲載するデータを分析するための統計ソフトウェアの更新費や研究成果の学会発表、論文投稿費等に研究費を使用する予定である。
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