本研究は、医療における協働問題に対して、チームビルディングの理論に基づく介入の効果を明らかにすることを目的として実施した。チームビルディングの4つの要素である目標設定、対人関係、役割の明確化、問題解決を焦点とした医療現場で実施可能な取り組みが明らかになるとともに、これらを効果的に展開するために必要な管理者の役割や組織の管理体制についての示唆が得られた。また、看護チーム及び看護/介護チームにおける調査の結果、職種間関係特有の効果は十分に検討できなかったものの、これらの取り組みの実施状況は、チームプロセス及びチームの有効性と関連しており、医療における組織開発に有用な枠組みであることが示唆された。
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