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2013 年度 実施状況報告書

看護学研究に求められる倫理性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23792537
研究機関独立行政法人国立循環器病研究センター

研究代表者

松井 健志  独立行政法人国立循環器病研究センター, 研究開発基盤センター, 室長 (60431764)

キーワード社会医学 / 看護学 / 研究倫理 / 医学教育
研究概要

平成25年度は研究3年目である。本年度も継続して、看護学研究および研究倫理一般に関する国内外の文献資料の収集および文献学的検討を行った。また、昨年度末に投稿を行った拙論「看護における研究倫理指針の歴史的展開―米国での形成と発展」が、数度のレビューを経て受理されるに至った(『看護研究』平成26年度公表予定)。さらに本年度は、この米国における看護学研究に関する倫理指針の形成過程との比較として、日本における看護学研究に関する倫理指針の形成過程についての詳細な歴史的分析を行った。
本歴史的分析からは、1980年代中期以降にようやく始まった日本の看護学界における研究倫理原則の米国からの導入と、それら倫理原則の理解・解釈の過程およびその後の独自の原則理解の発展過程において、とくに配分的正義原則に則った被験者保護の観点上、大きな問題が存在することが初めて明らかとなった。さらにこのことは、研究倫理原則の基本理解を含めた、看護学研究に関する倫理教育の内容・方向性を根本的に改める必要性のあることを示唆するものであり、したがって、日本での看護学研究における倫理教育プログラムの今後の在り方についても大きな課題が残されていることを示唆するものであった。この研究成果についても論文にまとめ、専門誌に投稿を行った。
また、本年度は、これら本研究からいくつか明らかとなった論点や課題を踏まえた研究倫理プログラムを作成して、学会での看護学研究に関する倫理教育研修会において試行を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題の当初目的である、日本における看護学研究の倫理的課題を明らかするという目的にかなう論文の公表に向けて、研究は順調に進んでいると考えられる。また、最終目的である看護学研究に関する研究倫理教育プログラムの開発も、おおよその目途がたったと考えられる。

今後の研究の推進方策

ほぼ当初計画に従って研究は順調に進められている。本研究課題の最終年度に向けて引き続き文献学的研究を実施するとともに、最終年度は、看護学研究の倫理審査における審査ガイド・教材の開発に向けた研究を進める予定である。

次年度の研究費の使用計画

関連国際学会の開催が隔年であることから、次年度開催予定の学会への参加旅費として一部を繰り越すこととした。
次年度分の助成金と合わせても、当初計画通りに使用可能である。次年度は本研究の最終年度にあたるため、本研究の成果をまとめるために主に研究費を充当することを考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 看護における研究倫理指針の歴史的展開―米国での形成と発展2014

    • 著者名/発表者名
      松井健志、會澤久仁子
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 47 ページ: 450, 460

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 看護研究と倫理2013

    • 著者名/発表者名
      松井健志
    • 学会等名
      NCVC看護研究会
    • 発表場所
      国立循環器病研究センター
    • 年月日
      20130905-20130905
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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