本研究では、看護系大学において犯罪被害者支援に関連した教育がどのように教授されているか実態を調査した。看護系大学 207 校 414 名を対象に行った調査において、回答が得られた教員 132 人の内、72 人(54.5%)が犯罪被害者支援に関する内容を授業内で取り上げており、その内容は「DV」、「虐待」、「性被害」、「いじめ」に関するものの順で多かった。また、犯罪被害者支援にたずさわる者が必要とする知識(身体、精神的側面等からの犯罪被害者のアセスメント・対応等)に関しては、講義内で包含できる内容が教員の専門(母性・助産看護学、精神看護学)の違いにより異なっていることが調査から分かった。
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