研究課題/領域番号 |
23792560
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
蜂ヶ崎 令子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (30385570)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 点滴スタンド / 歩行 / 転倒 |
研究概要 |
平成23年度は点滴スタンドの使用状況に関する全国調査を行った。点滴スタンド使用時の事故発生あるいは事故未遂状況に関わる点滴スタンドの形状や使用状況を知るとともに,点滴スタンドの使用に関する看護師の意識と患者への提供方法の実態を把握することを目的とした。研究の実施にあたって、研究者の所属する倫理委員会の承認を受けた。 そこで、点滴スタンドに関する文献検討および研究者が以前に行ったフィールドワークの結果から得られた知見を基に、現在病棟で使用している点滴スタンドの形状、定期点検の状況、点滴スタンドの他目的での使用、輸液ポンプの取り付け状況、輸液ポンプ以外にスタンドに取り付けるものの有無とその種類、点滴に取り付けたグリップや点滴スタンドの高さの調節状況、患者への提供方法(使用方法の説明や安全確認)、点滴スタンド使用に関して危険と感じたことの有無とその時間帯などに関する自記式質問紙(全35項目)を作成した。 調査対象は、全国で300床以上を有する病院の一般病棟(外科、内科)で働く経験年数3年目以上の看護師である。回収目標数を600部に設定し、全国の病院から無作為抽出した150病院の看護管理部門長に対して、調査協力依頼を発送した。そのうち、協力が得られた施設に対して、30部の質問紙を郵送し、対象者への配布を依頼した。回収に際しては、強制力が働かないよう、対象者自身が封をして投函することとした。現在、依頼と回収を進めている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年度前半は、文献検討や研究者が以前行った研究およびフィールドワークでの結果の振り返りを行った。後半に入ってから、研究計画書を作成し、11月に本学倫理委員会に計画書の提出を行った。倫理審査委員会からの承諾が得られた後に、対象病院の選定と抽出、およびアンケートの印刷や郵送関係の手配を行ったため、進行状況がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
配布したアンケートの集計結果より、点滴スタンド使用に関する現状を分析し、使用上の問題点を明らかにする。 点滴スタンド使用時の人間の動きを人間工学的視点から分析することにより、現状の使用方法や、点滴スタンド自体が持っている問題を明らかにして改善策を検討し、入院患者への点滴スタンド提供方法モデルの構築を図る。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度は、対象病院の選定と抽出、およびアンケートの印刷や郵送関係の手配までを行った。これに引き続いてアンケートデータの集計、分析が必要であり、これらに平成23年度の研究費残額を使用する予定。また、平成24年度は運動学的データ分析のための、機器、ソフトの購入、被験者への謝礼、人件費に使用予定である。
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