研究課題/領域番号 |
23792560
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
蜂ヶ崎 令子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教 (30385570)
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キーワード | 点滴スタンド / 歩行 / 転倒 |
研究概要 |
平成24年度は、前年度から行っていた点滴スタンドの使用状況に関する全国調査を終えた。点滴スタンドの形状や使用状況、使用時の事故発生及び未遂状況、点滴スタンドの使用に関する看護師の意識と患者への提供方法の実態を把握することを目的として実施した。 調査期間は平成24年3月から5月であり、調査対象は全国で一般病床を300床以上を有する病院の病棟で働く経験年数3年目以上の看護師とし、自記式質問紙調査を行った。調査項目は、点滴スタンド使用に関する内容で、使用している製品や形状、使用状況、他目的での使用、患者への提供方法、使用に際して危険と感じたこと、など27項目に加え、研究協力者に関する基本情報8項目の計35項目であった。 結果は、37病院1110名に調査用紙を配布し、回答数は660件(回収率59.5%)、有効回答数は629件(95.3%)であった。女性は602名(95.7%)、男性26名(4.1%)、年代は、20代204名(32.4%)、30代218名(34.7%)、40代156名(24.8%)、50代51名(8.1%)で、経験年数は平均13.5年であった。所属部署は、外科327名(52.0%)、内科246名(39.1%)、混合38名(6.0%)、その他17名(2.7%)であった。 病棟にある点滴スタンドの脚部は「5脚」(90.3%)が最も多く、使用している点滴スタンドに関しても、「5脚」(57.7%)で一番多かった。使用している点滴スタンドメーカーについては「知らない」が484名(76.9%)で、半数を超えていた。 3月31日現在、上記も含め、その他のデータを分析、考察中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、平成24年度に計画していたデータ分析、検討を行っており、進行状況は予定よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度のデータ分析により明らかにされた、点滴スタンド使用に関する現状や使用上の問題点を素に、点滴スタンド使用時の人間の動きを人間工学的視点から分析することにより、現状の使用方法や点滴スタンド自体が持っている問題点を明らかにして改善策を検討し、入院患者への点滴スタンド提供方法モデルの構築を図っていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、現在までの研究データ公表のため学会発表を予定していることから、交通費、宿泊費、学会参加費による出費が見込まれる。また、投稿および別刷り費用として使用予定である。さらに、運動学的データ分析のための、機器、ソフトの購入、被験者への謝礼、人件費に使用予定である。
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