認知症を有する高齢慢性心不全患者の疾病管理の困難な点、再入院の要因を明らかにし、入院中及び在宅療養における支援方法を検討することを目的に実態調査を行った。心不全の悪化による再入院の割合は高い傾向があり、感染予防対策は重要であった。治療の必要性を理解することが困難で、行動・心理症状が出現することのある認知症患者に対して、疾病管理が継続できるよう支援方法の工夫を検討する必要がある。また、認知症患者は自覚症状に乏しく、悪化徴候も捉えにくい傾向があり、悪化時の変化に早期に気づけるよう、認知症を合併する患者の心不全の症状を客観的にアセスメントできる技術を看護師はさらに磨いていく必要があると考えられた。
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