今後の研究の推進方策 |
平成24年度はプレテストの結果をまとめ,本調査を開始する。第1段階の具体的な計画を以下に示す。対象:頭頸部がんで手術療法,放射線療法,化学療法を受ける入院中の患者50名。調査内容:基本属性,頭頸部がん患者の食生活(食の意義の認識,食行動,健康状態)54項目について,「全く当てはまる」~「全く当てはまらない」をVAS(Visual analog scale)を用いて調査する。血液データ(TP, Alb, Hb, Ht, TG, LDH, WBC, RBC, 好中球数,リンパ球数,FBS等),食事摂取状況(摂取量,摂取エネルギー量,摂取栄養素量,PFC摂取エネルギー比率等)。栄養価計算には,栄養計算ソフトエクセル栄養君ver.6.0を用いる。調査手順:研究協力に同意が得られた対象者にI期(治療前),II期(各治療,術後食事開始2-3日目,放射線療法40Gy前後,化学療法4日目),III期(治療終了後)に縦断的な調査を実施する。分析方法:各期の頭頸部がん患者の食生活,血液データ,食事・栄養摂取量の平均値,標準偏差を算出する。I期~III期の比較には,一元配置分散分析(反復測定)を行う。各期の食の意義,食行動,健康状態の相関には,ピアソンの相関係数を用いる。第1段階の分析結果より頭頸部がん患者の治療過程における食生活の変化の特徴,および食の意義の認識,食行動,健康状態の関係性について明らかにした後,第2段階では,各期に応じた患者の"食"を改善するための指導書を作成し,看護師,管理栄養士・栄養士,言語聴覚士,医師と討議後修正し,関係病棟・外来看護師等に配布し活用する。
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